レースレポート
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2013 SUPER GT 第8戦 11月2日〜3日 ツインリンクもてぎ(1周:4.801379km×53周)
11月2日 : 曇り/ドライ 1万4,500人    11月3日 : 曇/ドライ 3万人
予選8位 / 決勝13位   ドライバー部門:松田次生、J.P.デ・オリベイラ=9位/46点、チーム部門:9位/63点

カルソニック IMPUL GT-R、13位で最終戦を終える

2013年SUPER GT第8戦(最終戦)は、ツインリンクもてぎのロードコースにおいて通常より短い250kmレースとして開催。#12「カルソニック IMPUL GT-R」(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)は、予選8位からスタートした松田が5位までポジションを上げるも、他車からの接触もあり7位に後退。後半はオリベイラが日産車中最高位となる7位を走行していたが、終盤の48周目にバックマーカーと接触してコースアウト。この際にタイヤがパンクしたこともあり13位フィニッシュとなった。

シリーズ最終戦はこれまで搭載してきたハンディキャップウェイトをすべて降ろして、マシンが本来持つ性能で戦うレースとなる。車両の外観はオートポリス戦と同じだが、吸排気系に改良を加えたGT-Rの最終形となった。ポイントリーダーとは12点差で迎えた最終戦。このレースの結果次第では、大逆転のチャンピオン獲得の可能性もある。そのためには最低でも2位、できれば優勝を遂げてライバルたちの結果を待ちたかった。そしてこのレースはカルソニックカンセイがGTのスポンサーを始めて150戦目となる節目のレース。大きな結果を残したかった。しかし2日朝の走り出しからGT-R勢のタイムはいまひとつ。トップと0.8秒差の10位にとどまることになった。

曇り、気温18℃というコンディションで始まった予選。Q1を担当するのはオリベイラで、残り3分の時点でトップタイムの1分42秒208をマーク。しかしその後に5台に更新され6位へ。しかし8台が出走できるQ2への進出は果たすこととなった。Q2では松田がアタックを担当。しかしタイヤがなかなか暖まらないのか1分42秒374で8位にとどまることになり、これで決勝レースのスターティンググリッドが確定した。

3日も前日同様、薄曇りで穏やかなレース日和となった。朝から大勢のレースファンがもてぎに集まりスタンドは3万人のファンで色とりどりに埋まっていった。この日はカルソニックカンセイ森谷弘史社長、真行寺茂夫副社長がチームを表敬訪問。星野一義監督やドライバーを激励した。 またカルソニックカンセイ労働組合さいたま分会のメンバー約100人も応援に駆けつけた。さらには来年入社予定の若い才能たちもピットを見学するなど、イベントは盛り上がりを見せた。

13時34分、シグナルがグリーンに変わると共に53周のレースがスタート。ステアリングを託された松田はダッシュを決めてオープニングラップで1台をかわして7位へ。さらに3位争いの集団の中で前を狙った。7周目の5コーナーで前の2台がサイドbyサイドのバトルを繰り広げる隙に、立体交差を抜けた130Rで2台のインを突いて一気にかわして5位へ上がりスタンドを沸かせた。前を走行するのは同じGT-Rの23号車で、松田はこれにピタリと付けて逆転のチャンスをうかがっていた。しかし17周目の1コーナーで後続から接触され押し出される格好で6位となり、その次の3コーナーでも後続に接触され7位へ。19周で早めのピットインをしてオリベイラに交代することとなった。このピット作業では#39 SC430に先行を許すこととなったが、#100 HSV-010を逆転。ピットワークもほぼ完璧だった。

代わったオリベイラは実質6位、GT-R勢の中ではトップでコースへ。後方に1台の車両を引き連れるが逆転は許さない巧みな走りで順位を守って終盤まで持ちこたえていた。しかし残り5周を切った48周目の90度コーナーでまさかのアクシデントが起きた。その直前に接触のためにパンクを喫してスローダウンしていたGT300車両のインを突いたオリベイラだったが、ここでその車両と接触。コースアウトを喫して2台に先行を許してしまった。さらに接触のダメージでタイヤがパンク。オリベイラはピットインしてタイヤを交換後にレースに復帰したが、13位でのチェッカーとなった。

シリーズ終盤2つのレースで結果を残せずシリーズ9位にとどまったカルソニック IMPUL GT-R。目の前に見えていたタイトルを逃してしまったのは残念だが、3週間後に開催される「JAF GP」(富士スピードウェイ)に向けて気持ちを切り替えて、今季ラストレースを戦うこととなる。

松田次生
「クルマの調子は悪いなりにドライバー、チームが一丸となって頑張りましたが、最後に残念なアクシデントになってしまいました。今年はセパンで勝って、SUGOではマシントラブルでノーポイントと波瀾万丈な展開でしたが、鈴鹿、富士と粘り強いレースができて、シリーズ最終戦までチャンピオン争いができました。終盤2戦の結果は残念ですが、今年もタイトル争いができそれなりの収穫はあったと思います。1年間応援ありがとうございました。あとFUJI SPRINT CUP、そしてNISMO FESTIVALとイベントもありますし、ぜひサーキットへ遊びに来てください」


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