レースレポート
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2013 SUPER GT 第5戦 8月17〜18日 鈴鹿サーキット(1周:5.807km×173周)
8月17日 : 晴れ/ドライ 2万6,500人    8月18日 :晴れ/ドライ 3万6,000人
予選11位 / 決勝4位   ドライバー部門:松田次生、J.P.デ・オリベイラ=2位/41点、チーム部門:2位/53点

カルソニック IMPUL GT-R
予選11位から4位フィニッシュ!

2013年SUPER GT第5戦は、お盆休み明けの週末に鈴鹿サーキットにおいて、毎年この時期恒例のシリーズ最長となる1,000km耐久イベントとして開催。#12「カルソニック IMPUL GT-R」(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)は、予選11位からのスタートとなるも、中盤のセーフティカー(SC)導入のタイミングが良く、一気に3位までポジションアップ。終盤に4位に順位を落とし表彰台は逃したものの、ランキング2位に浮上した。

残暑厳しい鈴鹿は、レースウィークも好天に恵まれ午前中から気温も30℃を超えるなど、車両にもタイヤにもドライバーにも過酷なコンディションとなった。今回GT-Rには細かい改良が行われ、前回のSUGOで採用されたフロントフェンダーとミラーの造形はそのままに、エアインテークの位置がグリルの部分へ変更。#12 GT-Rのハンディウェイトは62kgと前回と同じ重さのままでの走行となる。

17日朝に行われた公式練習では、トップから1秒5離された12位。「重いのは重いのですが、重いなりに何かしらのセッティングがあるはず。それがまだ見えて来ません」と松田は渋い表情。セッティングを見直して迎えたノックアウトスタイルの公式予選Q1、オリベイラがステアリングを握ってコースインした。気温35℃を超えるなかオリベイラは必死にアタックを続けるがQ2進出のボーダーと0秒539差の11位となり、ここでスターティンググリッドが確定することとなった。

12時30分にフォーメーションラップが始まった。気温32℃と前日に比べると低いが、ここから上昇してくる。真夏の太陽がコースを照らし陽炎が漂う12時35分、173周の決勝レースはスタート。オリベイラはオープニングラップに10位の#39 SC430をかわしてポイント圏内に順位を上げる。やがて周回遅れの車両が出て来て、前後車両との差は開いたり縮んだりするが、徐々に単独走行となった。タイヤの摩耗で早めにピットインする車両が現れるなか、オリベイラは予定の34周でピットインして松田へ交代。ピットの素早い仕事も成功し8位でコースに送り出した。松田はしばらく#19 SC430の追撃を受けるもやがてこれとの差を離して単独走行へ。 67周目の周回中に、バックストレートにおいてGT300車両がタイヤバーストをしたために、コース上に大量のパーツが落下しオイルが漏れた。これを排除するためにセーフティカー(SC)が導入されることとなった。この前後のタイミングでピットインした車両があり、松田は5位へ。さらにピットインが可能となった69周目にはピットインをしてオリベイラに交代。この際にもピットは素晴らしい仕事をして4位でコースへ復帰させた。しかし2位と3位の間にはGT300車両が17台も挟まっており、これをかわしていくのが重労働となった。それでもオリベイラは3位の#18 HSV-010につけ追撃開始。やがてSC時に違反のピットインをした車両にペナルティが課されることとなり、オリベイラは難なく3位に浮上した。

オリベイラはラップリーダーとなった105周目にピットインして松田に交代。3位でコースに戻った松田は、思うようにラップタイムを上げることができないなか、タイヤマネジメントをしながら我慢の走りを続けていたが、やがて#36 SC430に追いつかれてしまった。138周目のスプーンカーブで背後につけられるもシケインではGT300を間に挟むなど松田は巧みな走りでこれをブロック。次の周のヘアピンでも並びかけられるも抑えて、ここで最後のピットイン。ここでもピットワークはノーミスで、オリベイラは3位のままコースへ戻った。

最終スティント、2位の車両とは40秒以上、4位とは8秒ほどの差で、このまま走り切って3位表彰台を獲得すれば、ランキングトップに上がる可能性が高い。しかし残り15周を切ってからオリベイラのペースが徐々に落ちて来た。そして4位の#36 SC430との差が詰まって来て、残り4周の時点では背後に迫られてしまった。オリベイラは3位を守ろうと必死なドライビングを続けるが、終盤171周目のスプーンカーブでオーバーラン。その間に#36 SC430に先行されてしまった。

18時半過ぎ、夕陽を浴びながら4位のチェッカーを受けたオリベイラ。表彰台こそ逃したものの、予選11位スタートを考えれば4位フィニッシュは上出来の結果。これでシリーズポイントもエキストラポイントを追加し、ランキングトップとはわずか1点差の2位に浮上した。次の富士ではさらに重くなってしまうが、ひとつでも多くのポイントを獲得してシリーズチャンピオンを目指して後半戦を戦っていくこととなる。

松田次生
「11位スタートということで、ミスなくレースをしていこうと臨みました。ドライバーもメカニックもミスはなく、作戦もうまく回りSCのタイミングも運が良く、すべてが良い方向に進みました。ずっといいセッティングが見つけられなかったこともあって、僕もJPもいっぱいいっぱいの走りで、とにかく限界まで頑張りました。今回は予選から苦しんだので、次の富士ではもっといい状況にもっていけるような努力をしながら、後半戦に臨みたいと思いますので、ぜひ応援をお願いします!」


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