レースレポート
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2013 SUPER GT 第6戦 9月7〜8日 富士スピードウェイ(1周:4.563km×66周)
9月7日 : 曇り/ドライ 1万9,500人    9月8日 :曇り一時雨/ドライ〜ウェット 3万2,800人
予選14位 / 決勝6位   ドライバー部門:松田次生、J.P.デ・オリベイラ=2位/46点 チーム部門:2位/61点

カルソニック IMPUL GT-R
予選14位から6位フィニッシュ!

2013年SUPER GT第6戦は、夏休み明けの週末に富士スピードウェイにおいて、300kmレースとして開催。#12「カルソニック IMPUL GT-R」(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)は、予選14位からのスタートとなるも、セーフティカー(SC)導入時のピット作業も完璧にやり遂げ、ハーフウェットの難しいコースコンディションで、オリベイラがポジションアップを果たして6位でゴール。ポイントリーダーと同点のシリーズ2位となった。

例年残暑が厳しい9月の富士ラウンドだが、9月に入ってからの秋雨前線や温帯低気圧の影響も残りぐずついた天候となった。#12 GT-Rのハンディウェイトは82kgと、全車両のなかで2番目に重い状態。この富士でひとつでもポイントを加算し、ハンディウェイトが軽減される終盤2戦に持ち込みたいところだ。

7日朝に行われた公式練習ではトップと0.43秒差の7位とまずまずの位置につけたが、松田は「ウェイトが効いているのは事実ですが、重いなりのセッティングというものがあるはず。でもそのベストとなるセッティングが見つからず苦しい展開です」とこの日の天候同様、曇った表情を見せた。

ピットウォークの時間には、この日富士を訪れたアイドルグループ、ももいろクローバーZがレーシングスーツで現れ、星野一義監督が運転するZ(ももクロカラーにラッピング)に同乗走行。大勢のファンの声援を受けて、星野監督は終始ニコニコだった。

ノックアウトスタイルの公式予選Q1は、14時15分から15分間行われる。気温25℃と比較的涼しいコンディションのなか前回同様オリベイラがステアリングを握ってコースインするも14位どまりでQ2進出はならなかった。なんとQ1トップから13位までが1秒の中にひしめき合うという大接戦のセッションだった。この時点で決勝スターティンググリッドの位置が確定。松田は「鈴鹿もこんな状況でしたが4位まで順位を上げられました。明日の決勝は雨という予報もありますから、しっかりコースにとどまって自分たちなりの完璧なレースをして、ひとつでもポイントを加算したい」と唇を噛みながら語った。

8日は朝から弱い雨が降り出した。しかしやがて雨は止み決勝レースのコースインのころには路面も乾いていた。そしてグリッドに各車が整列するころには晴れ間も出て来て、気温は29℃、路面温度は35℃まで上昇。ただ予報では弱い雨が降る可能性を伝えていた。この日カルソニックカンセイの森谷弘史社長、真行寺茂夫副社長、細川光作専務が富士を表敬訪問。星野監督やドライバーを激励した。

14時03分。66周の決勝レースがスタート。松田はオープニングラップで2台の車両をかわして12位へ順位を上げたが、ウェイトのためにクルマは思うように加速せず。8周目以降は13位をで我慢の走りを続けた。19周目のストレート、松田の後方でタイヤをバーストさせてクラッシュした車両があり、この破片を回収するために21周目にSCが導入されることとなった。既にトップ車両には30秒近い差を広げられていた松田だったが、これで一気に縮まる。24周終了時点でピットロードが解放されると、1台の車両を除く全車がなだれ込むようにピットイン。ここで松田からオリベイラに交代し、残り43周を戦うことになった。

25周完了の時点でSCが隊列から離れてバトル再開。オリベイラの3台前を走行する車両がマシントラブルでピットインすると12位、さらに27周目には直前を走行するGT-Rをかわして11位となり接触&コースアウトした車両があり10位までポジションアップ。やがて雨がポツポツと降り出したが、雨用のタイヤに交換するまでには至らず。オリベイラはタイヤの摩耗が少ないことを理解すると、タイヤを温存することはせず猛烈な追い上げを開始した。ペースの鈍った2台の車両をかわして35周目には8位、ペナルティのためにピットインした車両があり7位、そしてピットインをしていなかった車両がピットへ入った43周目には6位まで順位を上げた。その頃一旦上がっていた雨が再び落ちて来た。

終盤のオリベイラは既に単独走行。前後との距離を見ながらポジションをキープしてチェッカー。予選順位から8つもポジションを上げて5ポイントを加算。ランキング順位は2位ながら、ポイントリーダーとは同点。次のオートポリスではウェイトは半減となり、最終戦はノーハンディとなるが、しっかりとポイントを積み重ねタイトル奪取へ突き進むこととなる。

星野一義監督
「クルマの調子がよくない状況でも、チームが素晴らしい仕事をしてくれた。セパンでも鈴鹿でもそうだけれど、毎戦ベストな状況ではなくてもチーム一丸となってポイントを拾って来ている。レース中は胃が痛くて仕方がないけれど、これもレース。残り2戦、再出発のつもりで力一杯戦うよ!」

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
「早めのピットインだったこともあり私の担当周回は40周も残っていてタイヤを大事にしながら走ろうと思っていました。でも、『今日の状況ではタイヤも減らないから大丈夫だ』というツギオからの無線もあったので、ガンガンプッシュして走りました。予選の順位を考えれば6位という結果は素晴らしいです」


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