レースレポート
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2013 SUPER GT 第1戦 4月6日〜7日 岡山国際サーキット(1周:3,703km×68周)
4月6日 : 雨/ウェット 8,000人    4月7日 : 晴/ドライ、1万6,000人
予選7位 / 決勝6位   ドライバー部門:松田次生、J.P.デ・オリベイラ=6位/5点、チーム部門:6位/8点

カルソニック IMPUL GT-R、開幕戦を手堅く6位フィニッシュ

2013年SUPER GTシリーズが4月6〜7日に岡山国際サーキットにおいて開幕した。#12「カルソニック IMPUL GT-R」は、松田次生が7番グリッドからスタートして5位へ順位を上げ先行する車両を追った。中盤ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラに交代し、冷えた路面に交換したタイヤがマッチせず順位を落としたが、タイヤが暖まってから反撃を開始し、終盤に6位まで順位を上げてゴール。雨の予選で苦労しながらも決勝では堅実にポイントを獲得した。

昨年より1週遅い開幕となった開幕戦。今年はGTアソシエーションが設立され新GTシリーズとなって20年目の節目のシーズンとなる。現在の車両も今年が最後で、来年はドイツDTMと共通のモノコックとなり、各メーカー現行最後のシーズンでの王座を狙って激しい攻防が予想されている。搬入日は暖かい春の日差しが降り注いでいたが、予選日は発達した低気圧の影響で朝の練習走行が始まるころから雨がポツポツと落ちて来た。

TEAM IMPULの今年の体制は3年連続で松田とオリベイラのコンビネーション。GT-R勢の中でブリヂストンタイヤユーザーは1台だけとなったが、昨年もウェットコンディションでは苦戦を喫しているだけに、予選でひとつでも上の順位を確保することが大事だった。

気温14℃、冷たい雨が本降りとなったGT300の予選では3回の赤旗中断があり、予定より35分遅れて15時に15分間のノックアウト予選Q1がスタート。今年は予選方式が変更され、トップ10が単独でアタックするスーパーラップは廃止。全戦2段階方式のノックアウト方式となり、Q1、Q2ともフレッシュタイヤを装着することができる。このQ1では松田がコースインしてQ2へ進むためのトップ8入りを狙った走りをした。開始早々から水煙を上げてアタックをする各車。2度のセッション中断を挟んで松田は渾身のアタックを続けるも7番手にとどまったが、これでQ2への進出を果たした。「雨の中精一杯の予選であれ以上は無理。コースに留まり続けることが大事でした。他のタイヤブランドが上位を占めた中、何とかQ2へ進めて良かった」と松田は仕事を終えて汗を拭った。

しかし一旦上がった雨もその後のGT300クラスのQ2では量が増し風も強くなり、GT500のQ2はキャンセルに。松田の7位という順位がそのまま予選結果となった。「決勝も厳しい展開になると思いますが、ひとつでも上の順位を狙いたい。ミスなくポイントを取れるよう頑張ります」と松田はニコリともせずに翌日の挽回をイメージしているようだった。

そして決勝日。前夜のうちに雨は上がり天候は回復方向に。朝のフリー走行で濡れていた路面も完全ドライコンディションとなった。しかし雲は多くいつ雨が降り出してもおかしくないような不安定な空模様となった。14時に82周レースのフォーメーションラップが開始。気温は11℃、路面温度は21℃と冬が戻って来たかのようなコンディションとなった。このためフォーメーション中に2台の車両がコースオフを喫し、フォーメーションは1周追加。このため決勝レースは1周減算の81周に改められた。14時7分、隊列が整って決勝がスタート。松田は最初の1周でペースの上がらない1台をかわして6位、翌周にも順位をひとつ上げて5位と序盤を順調に走行。さらに15周目には2位争いを展開する3台のHSVに追いついた。しかし岡山のコースはタイトでバックマーカーも多くなかなか前に出ることはできない。

40周で松田はピットインしてオリベイラに交代。しかしハードタイヤを選択したこともありピットアウトした直後の1コーナーで軽くコースオフ。タイヤが暖まるまでの3周で7位まで順位を落とすことになった。前を走行する#39 SC430との差は2秒以上あったが、オリベイラは遅れることなくピタリとこれをマークしながら周回を重ね、終盤78周目の1コーナーでこれをパス。6位でチェッカーを受け、5点を獲得。天候に左右されながらも堅実なレース運びをし、まずまずの開幕戦を終えた。

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
「交代した時に路面はとても冷たく、ハードコンパウンドを選んだことでタイヤが暖まるまでの3周はつらいものがありました。終盤は(脇阪)寿一とのバトルとなりましたが、非常にフェアなバトルでエキサイティングな展開になりました。長いシーズンにはこんなレースもありますしガマンが必要な時もあります。だけどこのような天候の開幕戦で6位という結果は決して悪くないし、今後につながる内容だったと思います!」

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