カルソニック IMPUL GT-R
第1レースでオリベイラが2位表彰台
第1レース(オリベイラ):予選4位/決勝2位、第2レース(松田):予選6位/決勝リタイア
総合結果:4位/15点
SUPER GTとフォーミュラ・ニッポンが同時開催される特別戦「JAF Grand Prix FUJI SPRINT CUP 2011」は、11月11〜13日に静岡県の富士スピードウェイにおいて100kmレース×2本として開催。12日の第1レースはジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが担当し2位表彰台を獲得。13日の第2レースは松田次生が担当したがスタート直後の他車両のアクシデントに巻き込まれフロントカウルを破損してリタイアとなった。2名の結果を合算した総合結果は4位だった。
昨年に続き開催された特別戦。GTは普段混走のGT500とGT300を区分し、ドライバー交代や給油もない22周レースとして実施され、スタートも普段のローリングではなくスタンディング方式となる。TEAM IMPULではオリベイラが日曜に開催されるフォーミュラ・ニッポンに参戦するため、GTは土曜に開催される第1レースに起用。しかし直前になり松田も他チームでフォーミュラに参戦することとなったため、松田は日曜にGTとフォーミュラ、2つの決勝レースと多忙になった。
初日・金曜はあいにくの雨。GTは予選が行われて、第1レースではオリベイラが4位を獲得した。しかし霧や雨という悪天候もあり第2レースの予選は2日目の朝に時間を短縮して行われることとなった。2日目・土曜は朝から晴れたものの、コースには水が残るセミウェットコンディション。このセッションで松田は6位となった。
土曜の第1レースは気温16℃、路面温度18℃という肌寒いコンディションで15時19分にスタート。3位にポジションを上げたオリベイラは2位の#6 SC430を激しくチャージ。4周目の最終コーナーでインを差して2位浮上し、トップの#46 GT-Rを追った。2台の差は3.5秒。中盤にトップのペースが鈍ってくるとオリベイラは徐々に距離を詰めて15周目には背後にピタリとつけ、16周目のダンロップコーナーでは追い越しをかけるも自重。終盤21周目の1コーナーでも様子をうかがうが#46 GT-Rも落ち着いてブロック。結局追い越すまでにはいたらず2位でゴールとなった。
3日目・日曜も朝から好天に恵まれた。午後にはフォーミュラ・ニッポンの決勝レースが行われ、ポールポジションからスタートしたオリベイラが完勝。その後、往年のドライバーが18名参加してレジェンドカップが開催された。星野一義監督は名誉委員長を務めチェッカーフラッグ担当として参加。ファンからの声援にも手を振って応えた。
第2レースは気温20℃、路面温度23℃とまずまず暖かいコンディションの15時28分にスタート。好スタートを決めて前を狙おうとした松田の左側で2台の車両が接触。弾き出された1台が松田に接触してフロントカウルのパーツが一部破損。さらに1コーナーではその車両が進路を塞いだため、松田はブレーキを踏んで減速を余儀なくされた。すると進路を塞いだ車両に後続が追突し1コーナーは混乱。松田は8位で戻ってきたが、接触の影響でメインストレートを通過中にバンパーやボンネットが一気に吹き飛んでしまった。松田は何とかピットへ戻ってきたが、修復に時間を要すためここで残念、リタイアとなった。
2レースの合計で争われた総合優勝争いは15点で4位となり、1点差で表彰台を逃してしまったが、「カルソニック IMPUL GT-R」のパフォーマンスを大勢のファンに見せることができるレースとなった。これで本年のレースイベントは終了。12月4日の「NISMO FESTIVAL」を経て、来年のチャンピオン奪回に向けて充電の期間に入る。
星野一義監督
「今年は3つのレースをアクシデントなどで落として、2つのレースをタイヤ選択で落とし、結果的に満足なレースができたのは3レースしかなかった。来年はこの数を増やしていかないといけない。ファンの皆さんにはもっと喜んでいただけるような1年にしたいと思っています。1年間応援をありがとうございました」
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
「今回のレースはいつもと違うスタンディングスタートで対応するのに難しかったです。レースはプッシュし過ぎてリアタイヤが厳しくなりましたが、いいレースでしたしいいバトルができました。2位でしたがとてもハッピーです。今年も応援ありがとうございました」
松田次生
「いいスタートだったんですが、当てられてしまってカウルが飛んでどうしようもありませんでした。スポット参戦になったフォーミュラももっと楽しみたかったのですが、どちらも残念な結果に終わってしまいました。1年間、熱い応援をありがとうございました」