レースレポート
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2011 SUPER GT 8戦(最終戦)10月15日〜16日 ツインリンクもてぎ ロードコース(1周:4.801379km×53周)
15日:雨/ウェット、1万人、16日:雨〜晴れ/ウェット〜ドライ:2万6,000人

カルソニック IMPUL GT-R
9位ゴールでシリーズ5位に

予選3位/決勝9位
ドライバー部門:松田次生、J.P.デ・オリベイラ=5位/49点、チーム部門:5位/68点

2011年SUPER GTシリーズ第8戦(最終戦)は、10月15〜16日に栃木県のツインリンクもてぎにおいて250kmレースとして開催。3番グリッドからスタートしたTEAM IMPULの#12「カルソニック IMPUL GT-R」(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)は、オリベイラがスタートを決めて2位に上がるもタイヤが予想より早くグリップを失い序盤にピットインしてタイヤ交換。2度目のピットイン後は松田が8位で走行していたが、最終周にまさかのガス欠症状が出て9位フィニッシュ。ドライバー/チーム両部門とも5位でシーズンを終えた。

最終戦の舞台は3年連続でツインリンクもてぎ。ストップ&ゴー、そして90度ターンが多いレイアウトで、タイヤやブレーキに厳しいコースだ。最終戦はこれまで搭載してきたハンディウェイトがゼロ。つまり車両そのものの速さが問われるレースとなる。前回のレース終了時点で4位となりチャンピオンの権利は失ったが、ここで優勝しライバルの結果を待つことでシリーズ2位に繰り上がる可能性があり、スタッフは気合を入れてもてぎ入りした。また今回は新しいリヤフェンダーと小型のリヤウィングが用意され、これを装着して臨むこととした。
予選日となる15日は朝から雨模様。午前中の公式練習では5位とまずまずの位置につけた。今回は勝ち抜き戦スタイルのノックアウト方式予選が採用された。3つに区分されたセッションは最初のS1で15台が11台に、次のQ2で11台が7台に絞られ、最後のQ3では残った7台でスタート順位を争う。
Q1はまず最初の30分間でオリベイラから松田に交代して2名とも基準タイムをクリア。14時から10分間のGT500専有セッションが始まった。コースに出たオリベイラはウェット路面の雨量を確認しながらアタックを始めた。セッション開始4分で1分54秒101を出して3位につけ、さらに終盤に1分54秒059までタイムアップして5位。難なくQ2へ駒を進めた。15時10分から10分間のQ2では、松田がステアリングを握り、通過ギリギリの7位でQ2を突破した。
Q2とQ3では規定により同じドライバーの予選アタックができない。15時45分から10分間のQ3では再びオリベイラがアタックを担当した。2周目の90度コーナーでオリベイラは「(路面の水の膜にタイヤがのってしまう)アクアプレーニングを起こして」コースアウトを喫した。コースイン時より雨量が増えているようだ。オリベイラは残り3分でV字コーナーでマシンバランスを崩しながらも、1分56秒651でトップタイムをマーク。直後に4台の車両に抜かれ5位に落ちるが、最後のアタックで1分56秒308へタイムアップして3位でセッションを終了した。「柔らかめのインターミディ(浅溝タイヤ)で出て行きましたが、途中から雨も強くなり非常に難しい予選でした。ブリヂストン勢の中でトップを取れたことはうれしいです」とオリベイラ。これで決勝レースへの期待が高まった。
明けた16日の朝はまだ雨が残り、フリー走行はレインタイヤのままで走行。しかし雨は昼前にはすっかり上がり日も射してきた。そして決勝レースまでにはコース路面はすっかり乾いてしまうことになった。各チームともスリックタイヤでの走行は初で、どんなタイヤを選んだかで今回のレース内容は決まってしまう。
14時09分、53周レースのスタートが切られた。コントロールラインから抜群の加速を見せたオリベイラは、2位の#39 SC430を2コーナーまでにかわし、さらにトップの#46 GT-Rを追った。しかし2周目からはトップに離され始め6周目の1コーナーでは2位の座を#39 SCに明け渡すことになった。一気にタイヤのグリップダウンを喫したオリベイラは、たまらず9周目にピットイン。タイヤを交換するとコースへ戻ったが、これで大きく13位まで順位を下げることになった。フレッシュタイヤを得たオリベイラは徐々にポジションを上げ、他車両がピット作業を済ませると32周目には暫定トップに躍り出た。オリベイラは35周目にピットインして松田に交代。タイヤ交換、そして少ない燃料補給ということもあり松田は8位でコースへ復帰。しかし前後の車両との距離はあり順位アップは困難な状況で終盤へ。そのまま8位フィニッシュを思われたファイナルラップ、松田が突然のスローダウン。「S字でガス欠症状が出てしまいました」とその前の周回より15秒も要し、1台にかわされ9位フィニッシュ。シリーズ5位でシーズンを終えることとなった。

松田次生
「今回もオートポリス同様タイヤがコース路面とマッチングしませんでした。決勝で最初に履いたタイヤは一発のタイムは出ましたが、すぐに予想以上にグリップを失いました。タイヤ交換後はいいペースで走れましたので残念です。最後はガス欠です。8位でゴールすればシリーズ4位だったのですが。富士(第6戦2位)でいい感じをつかめただけに、最後の2戦はもったいなかったです。来月はJAF CUPもありますので、そこでいいレースをお見せしたいと思っています!」

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