レースレポート
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2011 SUPER GT 第6戦9月10日〜11日 富士スピードウェイ(1周:4.563km×55周)
10日:晴 / ドライ 1万5,800人、11日:曇 / ドライ、2万7,800人

カルソニック IMPUL GT-R
予選13位から2位表彰台を獲得!

予選13位/決勝3位
ドライバー部門:松田次生、J.P.デ・オリベイラ=3位/46点、チーム部門:3位/59点

2011年SUPER GTシリーズ第6戦は、9月10日〜11日に静岡県の富士スピードウェイにおいて250kmレースとして開催。予選13位からスタートしたTEAM IMPULの#12「カルソニック IMPUL GT-R」は、前半を担当したオリベイラが順位を4位まで上げる走りを見せ、ライバル勢のピット作業の間には一時トップを走り松田に交代。松田は交代直後から気合の走りを見せ3位へ。さらに後続との10数周にも及ぶバトルを制して2位フィニッシュを遂げた!

残暑厳しいウィークエンドとなった今回、車両には62kgのウェイトが搭載され厳しい戦いが予想された。10日は朝から厳しい直射日光が差すが、日陰に入ると爽やかな西風が吹くようなコンディション。午前中に行われた公式練習では、走行中のオリベイラが無線で「エンジンパワーがない」と報告したこともあり、チームは車両をストップさせることにした。セッション終了後、エンジンのチェックを行うがデータ的には問題はなく、エンジンの交換作業は行わないこととなった。13時、気温30℃、路面温度43℃というコンディションで予選1回目がスタート。今回はスーパーラップ(SL)方式だ。しかしオリベイラのアタック中、電気系のトラブルで満足なアタックができず、オリベイラは13位。これで予選は終了となった。

そして11日の14時03分、55周の決勝レースがスタート。大きな混乱もなく15台のGT500車両が一列になりコースを周回していくなか、オリベイラは既に1台をかわしていた。3周目の2コーナーで外側から11位に上がったオリベイラは5周目には10位へ。そして6台による5位争いのグループのなかで息の詰まるようなバトルを展開していった。11周目の1コーナーで9位、13周目には8位とポジションアップ。14周目の1コーナーで6位の#46 GT-Rがオーバーラン、コカコーラコーナーでは5位の#8 HSVがコースアウトするなか、オリベイラは一気に5位へ。さらに20周目にはとうとう4位まで順位を上げてしまった!
上位3台が早めのピット作業に入ったこともあり、オリベイラは26周目に瞬間的にトップに立ちその周回でピットイン。迅速なピットワークも決まり、松田も実質4位の座を守ってコースへ。しかし直後にはタイトルを争っている#1 HSV、#17 HSVが迫っていた。松田はピットアウトする際にエアコンのスイッチをOFFにしてバトルに備えプッシュ。後続を引き離すと3位を走る#36 SCの真後ろにピタリとつけた。40周目の100Rで外側から並んだ松田はこれをかわして3位浮上。しかしここで4位に上がった#17 HSVが背後に迫ってきた。
43周目の2コーナーからコカコーラコーナーにかけて2台は2回ほど接触。さらに松田はコカコーラコーナー出口でバランスを崩すが何とかキープ。45周目の1コーナーでは松田がやや奥まで行ってしまうが何とか順位を守り、47周目のダンロップコーナー、プリウスコーナーでは若干外側に膨らむなど2台は超接近戦を展開。続くメインストレートでは#17 HSVに3位を奪われたが、1コーナーでは軽い接触を受けながらも松田が3位を奪回。岡山で接触されスピンを喫した因縁の相手に、松田は絶対に負けないという走りを披露。この2台のバトルにスタンドも沸いた。
終盤も表彰台の一角を狙う2台のバトルは続いたが、最終周のプリウスコーナーで2位の#39 SCがバックマーカーに追突されスピン。これをかわした2台は僅差のままチェッカー。松田は2位でゴール。汗だくで車両から降りた松田は、オリベイラと共に2位表彰台へ。星野監督もピットから表彰台裏まで駆けつけふたりのバトルを労った。これでシリーズ3位となった松田とオリベイラ。残り2戦でポイントリーダーとの差は14点。逆転タイトルも見えてきた!

星野一義監督
「これぞプロフェッショナルのレース。まさに"競争"だね。岡山で優勝したときよりもすごいよ! 最初は6位か7位でもう十分と思っていたけれど欲が出てくるもの。相手(#39 SC)には悪いけれど最後には2位というご褒美までもらった。しかし後半は心臓によくない。こんなレースは年に一度ぐらいでいいよ(笑)」

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
「混戦のなかでうまく追い越しができず、周囲のブレーキングの様子を伺ったりするなどタフなレースでした。とにかく順位を上げなきゃと思いながら走っていました。でもタイヤチョイスがすごく良くて走っている間はとてもクルマのバランスも抜群でした。後半はモニターを見ているのがつらかったです。走っている方がいいですね」

松田次生
「#1 HSVや#36 SCとのバトルを考えてカルソニックカンセイさんには申し訳なかったけれどエアコンを切ってコースへ出て行きました。#17 HSVには抜かれないよう力を出しきりました。次のオートポリスは重くてつらいレースになるかもしれませんが、残り2戦で最高の力を出して頑張ります」

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