レースレポート
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2012 SUPER GT 第5戦 8月18〜19日 鈴鹿サーキット(1周:5.807km×173周)
8月18日 : 晴れ/ドライ 2万5,000人    8月19日 : 晴れ/ドライ、3万5,500人
予選5位 / 決勝4位   ドライバー部門:松田次生、J.P.デ・オリベイラ=11位/23点、チーム部門:10位/35点

カルソニック IMPUL GT-R、トラブルを抱えながらも4位ゴール

2012年SUPER GTシリーズ第5戦は、8月18〜19日、残暑厳しい鈴鹿サーキットにおいて4年ぶりの1,000kmレースとして開催。#12「カルソニック IMPUL GT-R」は好位置の5番グリッドからスタートし、トップ争いを展開したが、前半からマシントラブルが発生し思うようにペースが上げられない展開に。また2度のセーフティカー(SC)導入も築いたリードが帳消しになるなどマイナス方向に働き、4位でフィニッシュすることとなった。

#12「カルソニック IMPUL GT-R」(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)は26kgのハンディウェイトを搭載。今回松田は記念すべきSUPER GT参戦100戦目。地元のコースでもありぜひともここで活躍を見せたいところ。TEAM IMPULとしては4年前、そして6年前もこの1000kmを優勝しており相性もいい。

気温31℃というコンディションで始まった公式予選。今回は開幕戦以来、勝ち抜きのノックアウト方式だ。まずQ1でオリベイラが6位につけQ2進出を果たし、Q2では松田が3番手タイムをマークして最後のQ3へ難なく駒を進めた。Q3では再びオリベイラがアタックを担当して5位につけ、グリッドが確定した。

予選後のキッズウォーク時には、星野一義監督や日産系ドライバーも参加して松田のGT参戦100戦目のお祝いが行われた。「あっという間の100戦でした。次は200戦を目指したいですが、まだやるべきこと(シリーズチャンピオン獲得)ができていないので、それを早くやり遂げたいです」と松田は気を引き締めた。

決勝日は早朝に雨に見舞われたが、午前中にコースは乾き決勝レースの始まるお昼過ぎには気温も32℃まで達した。12時35分、長丁場の173周レースがスタート。ステアリングを握るのは松田で、4位争いを展開。そして19周目のシケインで一気に2台をかわして4位、21周目には3位へ順位を上げ2位争いへ。32周で最初のピットインを終えオリベイラに交代した。オリベイラは35周目に実質的な2位へ順位を上げると、トップを走行する車両が43周でピットインするとトップに浮上。しかし50周を過ぎたあたりから2位に詰め寄られる展開となった。この時既にシフトチェンジを行うパドルに異常が発生。思うようにペースが上げられなかったのだ。

ヘアピンコーナー手前で激しくクラッシュした車両の排除とドライバーの救出のために62周目にSC導入となり、3位の車両に20秒近い差を付けていたトップ2台のリードはこれで帳消しに。隊列が整えられてSCラン再開となった64周でオリベイラはピットインして松田に交代した。77周目、松田のラップタイムが5秒もダウンして、4位走行中の79周で緊急ピットイン。パドルのスプリングが折れてスムーズにシフトダウンができなくなっていたのだ。応急措置を施し、給油、タイヤ交換を済ませ、松田がそのままコースへ8位で復帰した。松田は徐々に順位を上げ100周目には4位へ浮上すると、#1 GT-R-#23 GT-R-#24 GT-R-#12 GT-RとNISSAN GT-Rがトップ4を独占する形に! さらに106周目には#24 GT-Rがピットインしたことで3位へ上がることとなった。

110周目、松田がピットインしてオリベイラに交代。暫定7位でコースへ戻るが124周目には4位へ。これで再びGT-Rのトップ4独占となった。143周目、最後のピットインで給油とタイヤ交換を済ませたが、ドライバーはオリベイラのまま6位でコースへ。他車両も最後のピットインを済ませた152周目にはトップ#1 GT-Rとは62秒差の3位で、2位#23 GT-Rとの差は7秒。4位とは15秒の差があり表彰台は確実に見えた。しかし157周目に130Rで大きなクラッシュが起き2度目のSCとなり、これでトップ5の差はほぼなくなることとなった。

162周目に再スタートが切られると165周目の1コーナーで4位へ順位を落とした。しかし167周目の130R先で2位#23 GT-RがGT300車両に引っかかりスピードが落ちた際にこれをかわして3位へ。ところが170周目の1コーナーで#24 GT-Rに逆転され4位へ。オリベイラも必死で追いすがるが、3位とわずか0.723秒差の4位でチェッカー。残念ながら表彰台獲得はならなかったが、トラブルを抱えた車両で粘りの走りを見せた4位は大きな収穫。次のレースではさらに強い走りを見せてくれるに違いない。

松田次生
「パドルシフトの左側、シフトダウンがひとつずつしかできなくなって特に2速に入らなくなりました。そんな状況でも上位でゴールできたことは良かった。しかし今回はセーフティカーのタイミングが2回とも不利に働く結果になったのが痛かったです。残り3戦、諦めずに優勝を狙って頑張ります!」

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
「(最後の2スティントを連続走行し汗だくで)タフなレースでした。僕の最初の担当のときから時々2速に落ちなくなってしまって、最後も一生懸命頑張ってプッシュしたけど、表彰台に行けなかったのは残念。でも4位は悪くない結果だと思います」

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