レースレポート

2018 SUPER GT 第8戦

11月10日〜11日 ツインリンクもてぎ(1周:4.801379km×53周)

カルソニック IMPUL GT-R、2戦連続で入賞を逃す

2018年SUPER GTシリーズ第8戦(最終戦)は、250kmレースとしてツインリンクもてぎにおいて開催され、カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ヤン・マーデンボロー)は予選14位からマーデンボローがスタートし、早めのピット作業を済ませ後半勝負に出た。佐々木が6位争いのグループに加わったが、最終周にガス欠でスローダウン。ゴールまでは何とかたどり着いたが11位でゴールとなり、2戦連続でポイント獲得はならなかった。

最終戦はハンディウェイトの搭載がなくなり、マシンが持つ性能での勝負。また距離も通常より短い250kmレースとなる。ツインリンクもてぎのロードコースは短いストレートを直角ターンでつなぐ部分の多いいわゆる “ストップ&ゴー” サーキット。長い下り坂もあり、ブレーキやタイヤに負担がかかりやすい。GT-Rは特に苦手としているわけでもないが、今年はレクサスとホンダの性能向上に押され気味で苦戦を強いられている。既にタイトル争いの権利はないが、ここで意地を見せておきたいところだ。天候は搬入日の9日こそぐずついたものの、10日の朝にはすっかり上がり回復傾向にあった。

コースもしっかり乾いた10日の14時20分。気温22℃、路面温度26℃とこの時期としては高めの温度で始まった公式予選Q1。開始6分、2番目にコースインした佐々木はゆっくりとタイヤを温めて3周目に1分38秒374で11位、そして次の周で1分37秒668へタイムアップするも、15台中14位にとどまり、ここでQ2への進出はならなかった。Q2へ進出するためには1分36秒台のタイムが必要だったが、この原因はフロントのスタビライザーが折れてしまったため。フロントの挙動が安定せず思うようなタイムが出せず、厳しいスタート位置となった。

今回は予選日に、来年カルソニックカンセイに入社予定の新卒者40名がゲストとしてピットを訪問。11日のグリッドウォークではカルソニックカンセイの森谷会長他役員が星野一義監督を激励しに訪れた。さらに350名のカルソニックカンセイ応援団がグランドスタンド席に陣取って、決勝中の巻き返しに期待をかけた。

53周の決勝レースは、快晴、気温24℃、路面温度30℃というコンディションの13時38分にスタート。マーデンボローは混乱するオープニングラップで2台を抜いて12位へ。さらに翌周には11位まで順位を上げたが、5周目には1台にかわされ12位へ。4台による11位争いのグループの中では自分たちのペースでレースができないと判断。またスタート時に履いたタイヤでは追い上げは難しいと判断し、19周目と早めにピットインしてグループから離れて追い上げを図る作戦を採った。ピット作業では、給油、タイヤ交換を済ませ、同時にピットインしていた11位のマシンより早くピットアウトすることに成功した。

交代した佐々木は暫定の14位でコースに戻ると、22周目にはこの日のベストタイムとなる1分39秒800をマークして追い上げ。29周目には入賞圏内となる10位へ順位を上げることに成功した。しかしここからは前との距離を縮めることができず我慢の時間帯となった。終盤48周目の2コーナーで#64 NSXと#36 LC500の2台が接触しスピン。そこを佐々木は巧みに回避してヘアピンで#23 GT-Rをかわし、#6 LC500もかわしたが、やや飛び出しそうになったこともあり8位へ。このままの順位を守ってゴールと思われたが、ファイナルラップの90度コーナーで突然のスローダウン。ガス欠だった。佐々木は力なく何とかチェッカーまでたどり着いたが、この間に3台にかわされて11位。2戦連続11位でポイント獲得はならず、ドライバーズランキング12位、チームランキング10位でシーズンを終えることとなった。

佐々木大樹
「決勝のペースはオートポリスの時に比べて悪くなくて、NSXにはかなわなかったけど、前のグループにも追いついてレースができました。昨日の予選も運がなかったですが、それも実力なので、来年に向けてしっかり準備して運も味方にできるようにしていきたいです。今年はチーム全体でミスの多かった一年でしたから、それをなくして全体的なレベルアップをしていきたいと思います。一年間熱い応援をありがとうございました。来年は巻き返します!」

ヤン・マーデンボロー
「レースではタイヤで少し苦しんでいたので、早めにピットインして別のタイヤに交換しましたし、ピットワークも良かったと思います。後半はタイム的にも良かったのですが、最後にはガソリンが足りませんでした。悔しい結果になりました。来年は正確でエラーのないチームになる必要があると思います。ファンの皆さま、一年盛大な応援をありがとうございました。来年はもっと進歩します!」

11月10日14位/ドライ観衆: 2万1,000人
11日11位/ドライ気温16℃
路面温度19℃(13時)
観衆: 3万7,000人
ドライバー部門佐々木大樹 / ヤン・マーデンボロー12位/29点
チーム部門10位/51点

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