レースレポート

2017 SUPER GT 第5戦

8月5日〜6日 富士スピードウェイ(1周:4.563km×66周)

カルソニック IMPUL GT-R、上昇ムードの5位でゴール

8月5〜6日、富士スピードウェイ(静岡県)においてSUPER GTシリーズ第5戦が開催され、安田裕信とヤン・マーデンボローの「カルソニック IMPUL GT-R」は、予選10位からスタートしてじわじわと順位を上げ、最終ラップのゴール手前で1台をかわして今季最高位となる5位でゴールした。

雨に翻弄されたSUGOラウンドから2週間、GTの舞台は3か月ぶりに富士スピードウェイへ戻って来た。昨年このレースでカルソニック IMPUL GT-Rは優勝。今回も相性の良いコースで、後半戦最初のレースで弾みをつけたいところだ。5日朝に行われた公式練習では、トップと0.3秒差の1分30秒543で6位につけ、まずまずの走り出しとなった。

そして公式予選Q1は薄曇りで朝より気温も路面温度も上昇した14時55分に始まった。ステアリングを握った安田が開始7分でコースインし、残り2分の時点で1分30秒236で3位につけた。しかし直後にそのタイムは次々に更新。安田は翌周に1分29秒964へタイムアップするも9位。さらに最終的には10位となり、上位8台が出走できるQ2進出はならず。これで決勝グリッドが確定した。トップタイムから0.352秒内に8台がひしめくという接戦の予選だった。「気温も路温も上がって周囲が大幅にタイムアップする中、思うようにグリップせずに10位にとどまってしまいました。ただ車両は軽いし決勝では前を追い上げていけると思います」と安田は悔しそうな表情で決勝での巻き返しを誓った。

6日の決勝日は前日よりも気温が高めで蒸し暑い。スターティンググリッドにはカルソニックカンセイの細川光作EVP、村上秀人EVPが星野一義監督を表敬訪問し激励。星野監督も現状打破と上位入賞を誓った。曇りときどき晴れ、気温29℃、路面温度36℃というコンディションで66周の決勝レースはスタートした。スタートを担当したのはマーデンボロー。オープニングラップで1周をかわして9位に上がると10周目には8位、23周目には7位へと順位を上げた。早めの25周目から上位陣のルーティーンピットが始まり、コースにとどまったマーデンボローは2位まで暫定の順位を上げて32周でピットインした。

完璧なピットワークも決まり、安田は6位でコースに戻った。しばし同じGT-Rの24号車と6位争いを繰り広げるが、やがてそれを引き離して激しい4位争いを繰り広げるレクサスとの距離を徐々に詰めていった。安田は48周目に4位争いの2台に追いつき後方から様子をうかがうが、追い抜くまでにはいたらない。しかしいつでもオーバーテイクできる距離は保ってレース終盤へ。そしてファイナルラップの最終コーナーを立ち上がってからコントロールタワーまでのストレートで1台をかわして5位でチェッカー。今季最高位となる5位を獲得した。次の鈴鹿1000kmでは26kgと軽量なウェイトのままで出走となり、8月最終週での活躍を期待させる結果となった。

安田裕信
「クルマはリヤがスライドして思うようにトラクションがかからず、(コース終盤上り区間である)テクニカルセクションのセクター3ではレクサスに離されてしまう展開でした。でもストレートでは何とかその差を埋めていけ、最後のストレートでひとつポジションを上げることができました。今回は予選がダメだったのに決勝では順位を上げることができました。次の鈴鹿では軽いままでの参戦となるので、優勝を狙います」

ヤン・マーデンボロー
「今週末のバトルは楽しかったです! TEAM IMPULが強くなった気がしました。リヤのグリップを含めて予選でまだ改善できるところがありますが、レースペースが良かったです。5位のフィニッシュは今シーズンのベストだし、鈴鹿1000kmに向かって弱点を直してトップスポットを獲れるように頑張ります!」

8月5日10位/ドライ観衆:2万1,600人
6日5位/ドライ気温29℃
路面温度36℃(15時)
観衆:3万3,500人
ドライバー部門安田裕信/ヤン・マーデンボロー12位/13点
チーム部門12位/24点

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