レースレポート

体制発表&開幕前テストレポート

カルソニック IMPUL GT-Rは3年連続の体制で

2月26日、日産/ニスモは2016年のグローバルモータースポーツプログラムを発表。SUPER GT GT500クラスに参戦するTEAM IMPULは、3年連続で安田裕信とジョアオ・パオロ・デ・オリベイラのコンビを継続。ブリヂストンタイヤと共に昨年僅差で逃したチャンピオンを獲得するため「カルソニック IMPUL GT-R」で参戦する。なお車両については、規則により空力部品とサスペンション部品の開発が凍結となるため、2015年仕様車を基本的に継続。今季はエンジン性能の向上を図ると共に、タイヤ性能向上を重点に開発を進める。また規則変更で5%低減した燃料リストリクターに適合するようエンジンの燃焼・吸排気に細かな変更を加えて、より高い燃焼効率と信頼性を持つように改良を加えている。

この発表の二日後、2月28日に日産自動車グローバル本社において「2016年日産モータースポーツ活動計画発表会」が開催され、星野一義監督、安田、オリベイラが参加してファンとの交流を楽しんだ。会場で星野監督は「去年はチャンピオンを獲りたかったけれど獲れずに悔しい思いをした。そんな中でも多くのみなさんが応援してくれた。それがうれしかった。今なぜ負けたのかを分析してるけれど、去年はレースに集中していたから本当に一年が短かった。そして去年はポイントを大事にして戦った一年だったけれど、自分としては暴れたい気持ちもある。だから暴れるなかで上にいけるようチャンピオンを獲れるよう頑張りたい」と抱負を語った。

開幕前の岡山公式テストではまずまずの手応え

シーズンオフは昨年末のセパンからテストを繰り返してきたTEAM IMPULだが、3月19〜20日には岡山国際サーキットで行われた公式テストに臨んだ。このテストではGT500クラスに参戦する15台全車が参加。今年初めてライバルたちと同条件での走行となる。19日は前夜までの雨がコースに残りウェットコンディションでの走行で、セッション中盤に1分19秒776をマークしたオリベイラがセッションのトップタイムとなった。午後からはコースも乾いてくると各車もタイムアップ。#12「カルソニック IMPUL GT-R」はトップタイムから0.905秒差、GT-R勢最上位となる6位につけた。1日を通して57周を走り込みセッティングを確認することができた。

2日目となる20日は気温は前日より低くなったものの晴天に恵まれ朝から1万人近いファンがサーキットに詰め掛けた。朝のセッション開始直後、安田のドライブ中にマシントラブルに見舞われたもののすぐにメカニックが対応し、その後は順調に周回をこなしこのセッションでは5位。午後のセッションは決勝を想定したロングランを行うなかで1分19秒397をマークしてセッションのトップを奪った。2日間の合計ではトップから0.520秒差の4位だった。「ちょっとレクサスが速いな」と渋い表情の星野監督だったが、多勢のファンにサインをしたり一緒に写真に収まったり多くのファンと触れ合っていた。


星野一義監督
「去年ちょっと本当に悔しい思い通り過ぎたほど悔しかった。だけど、今年のテストも順調に来て、あまり守るレースではなくお互いにレース戦って、今年はチャンピオンを奪い取るつもりで頑張ります」

安田裕信
「いつもたくさんの応援ありがとうございます。去年チャンピオン獲れなくて僕自身もすごく悔しい思いなんですが、気持ちを入れ替えてカルソニックと共にシリーズチャンピオン獲れるよう頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします」

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
「今年もすごくコンペティティブになりそうです。チームは去年から全員一緒ですし、いい調子を続けるつもりです。去年最終戦までNISMOとのタイトル争いを続けました。今年私たちはもう一歩進んでチャンピオンを獲ることを目指しています。みなさん私たちを応援してください。よろしくお願いします」

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