レースレポート

2015 SUPER GT 第3戦

6月20日〜21日 チャーン・インターナショナル・サーキット(1周:4.554km×66周)

カルソニック IMPUL GT-R
11位スタートから4位ゴールで大きな収穫

SUPER GT第3戦は、ひと月半のインターバルを挟んだ6月20〜21日、タイ、ブリラムのチャーン・インターナショナル・サーキットにおいて開催。気温35℃を超えるなか行われたレースで、#12「カルソニック IMPUL GT-R」(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)は、予選11位にとどまるものの、ここから追い上げ4位でフィニッシュ。表彰台こそ逃したが、ポイントランキング2位に順位を押し上げた。

前回の富士で速さを披露し優勝こそ逃したものの2位でゴールしたこともあり、今回は38kgのハンディウェイトを搭載してブリラム入りとなった。土曜朝のまだ気温30℃前後の涼しいうちに行われた公式練習では、2番手のタイムをマークして自信を持って公式予選に臨んだ。しかし15時20分に始まったQ1では気温は35℃、路面温度も50℃を超えるコンディションに。このセッションでは安田がコースインして残り3分の時点でトップタイムをマーク。しかし次々に更新され、最後に安田もタイムアップを果たすが11位にとどまり、これでトップ8により争われるQ2への進出はならず。この時点で予選は終了することとなった。「路面温度が上がったこともあって朝のタイムには届きませんでしたが、周囲のタイムが軒並み上がっていて驚きました。残念ですが、決勝ではひとつでも順位を上げてゴールしたい」と安田も肩を落とした。

決勝日朝に行われたフリー走行では6番手のタイムをマーク。路温上昇を見越したセッティングもまずまずで、安田も「マシンのバランスは悪くない」と笑顔を見せた。

決勝のスターティンググリッドには大勢のファンがコースインしたが、気温は37℃、路面温度も50℃とまさに灼熱。路上に立っているだけで汗が噴き出すようなコンディションだった。カルソニックカンセイ細川EVP、真行寺CTO、カルソニックカンセイタイランド浦本VPが星野一義監督を表敬訪問。星野監督もこのレースでの活躍を誓った。

15時3分、シグナルがグリーンに変わり15台のGT500マシンが一列縦隊になって1コーナーへ。大きな混乱もなく、スタートを担当した安田も2周目にはひとつポジションを上げて得点圏へ。さらに安田は上位の車両がトラブルやアクシデントで脱落すると5周目には8位へ。8周目にはひとつ順位を落とすものの9位をキープしたまま周回を重ねた。

30周を過ぎるとピット作業のためピットインをする車両が出だし、安田も34周目に6位でピットイン。ピットワークも迅速に決まり、交代したオリベイラも8位でコースへ戻り、ピット作業が落ち着いた36周目には7位となった。慎重にGT300マシンを追い越しながら、オリベイラは追い上げを開始。46周目には#1 GT-R、#17 NSX CONCEPT-GTとの4位争いに加わった。47周目には追い上げて来た#37 RC Fにかわされるものの、オリベイラは翌周に落ち着いて逆転。さらにはタイヤ無交換作戦でペースの落ちた#36 RC F、#1 GT-R、#17 NSX CONCEPT-GTとの3位争いに加わった。そして56周目のインフィールド区間で、オリベイラは膨らんだ#1 GT-R、さらに#36 RC Fをかわして4位へ。その順位を守って66周のチェッカー。表彰台こそ逃したものの、7台抜きの4位で得点を加算し、ポイントランキング2位へ順位を上げた。

安田裕信
「序盤のバトル中にコースを飛び出したりして納得のいく内容ではありませんでした。去年も今年もJPが素晴らしい走りをしてくれました。この4位というのは大きな収穫。シリーズ中盤以降も確実にポイントを重ねてチャンピオン争いをしたいです」

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
「ガマンのレースでした。ラインを外すとタイヤカスを拾ってしまうし、いつか来ると思ってチャンスをじっと待っていました。残り20周あたりでエアコンから熱風が出で暑かったですが、疲れてはいませんよ。3位も見えていたんですが、無理はせずに自分の順位を守りました。大きな4位だと思います。次からも頑張ります」

6月20日11位/ドライ観衆:1万6,412人
21日4位/ドライ気温37℃ 路面温度50℃(15時)観衆:3万8,381人
ドライバー部門安田裕信/J.P.デ・オリベイラ 2位/27点
チーム部門2位/36点

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