レースレポート
SUPER GT 第1戦3月15〜16日 鈴鹿サーキット(1周:5.807km×52周)
15日 : 晴れ / ドライ 2万人    16日 : 晴れ / ドライ、3万2,000人

カルソニック IMPUL GT-Rデビュー戦は
不運なアクシデントも最速ラップをマーク!

予選3位/決勝周回数不足   ドライバー部門:松田次生、セバスチャン・フィリップ=12位/1点、チーム部門:-/0点


ニューマシン、NISSAN GT-Rを得て迎えた08年SUPER GT開幕戦。前日とは打って変わって朝から好天だが西風が強い。20分間の予選1回目、残り3分の時点で松田次生が1分52秒378のタイムで2位につけたが、チェッカー直後に#22 GT-Rに逆転され3位。「コースはラバーグリップがなくタイヤがズルズルと滑りやすくて満足な結果ではありませんでした」と次生。しかしまずまずの位置につけた。


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15分間の予選2回目でセッティングを確認した後、15時25分からスーパーラップ(SL)が始まった。次生の出番は8番目だ。初めてのSLということで、次生は少々緊張気味。しかし走り出すと本来の速さを発揮。セクター1からタイムを更新して予選1回目のタイムを大きく更新した1分51秒562でトップに躍り出た。しかしその後の2台のGT-Rがタイムを更新したために、予選3位に落ち着くことになった。

「初めてにしてはいいアタックだったと思いますよ。みんなが注目しているわけだし1台のみのクリアラップなので面白いですね。クルマ的にはまだ余力があると思います。勝ちたいけれど、まずはGT-Rがデビューウィンを果たすことが大事でしょう」と次生の心は既に決勝レースに切り替わっていた。

日曜日は予選日以上に穏やかで暖かい日となった。14時にフォーメーションラップがスタート。そして14時5分に52周の決勝レースがスタートした。スタートドライバーはセバスチャン・フィリップ。しかしやや少し出遅れ後続の#36 SC430に並ばれそうになった。1コーナーでは何とかこれを抑え込み2コーナーへ。
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しかしS字へ向かおうとしたところで車両をヒットされセバスチャンは激しくスピン。コース右側のスポンジバリアにクラッシュしてリアまわりを大破して止まってしまったのだ。セバスチャンはそれでもリアウィングとリアハッチを失ったGT-Rを動かしてピットへ戻ってきた。既に勝負権は失っているが、多くのファンのためにも修復して走りを見せたい!

このアクシデントについては審議がなされたが“レーシングアクシデントと判断”されて、#36 SC430に対してのペナルティはなし。大会審査委員会へ抗議をするも受け入れられなかった。「S字までの短いストレートで、アンドレ(ロッテラー)が左側から抜こうとして左後ろをヒットされた。アンラッキー? 僕はアンラッキー。でもアンドレはとてもとてもラッキーなんだ。信じられないよ!」とセバスチャンは納得がいかない様子だった。

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GT-Rはリアの足回りにはダメージはなく、ウィングとカウルを装着するだけで何とか走れそう。メカニックの懸命な作業が進み30分余でカルソニックブルーのマシンがピットロードに姿を見せた。目の前の日産/カルソニック応援団からの大きな拍手のなか、セバスチャンがコースへ復帰。既にトップからは18ラップも遅れているが、レースは絶対に諦めない!

セバスチャンはマシンの挙動に気を配りながら、9周目に自己ベストとなる1分57秒604をマーク。18周目にピットインして次生に交代した。アウトラップからタイヤを十分に温めていった次生は自分の3周目となる21周目に1分56秒136のファステストラップをマーク。35周でチェッカーを受けたが、36周という規定集回数には残念ながら1周及ばず。ファステストラップの記録は残ったが、その1ポイントが規定で獲得できなかったのは非常に残念だった。

松田次生
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「ファステストラップは狙って取りに行きましたが、(完走に)1周足りなくて(ファステストラップの1ポイントがつかず)残念です。メカニックが本当に一生懸命に作業をしてくれたんですが。メカニック賞をあげてほしいぐらいです。今回は予選まで順調だったんですが、決勝はああいうアクシデントに見舞われてとても悔しいです。次の岡山はタイトなコースなのできついとは思いますが、セットアップは煮詰まっているので、ライバルにも太刀打ちできると思います!」

Rd. 1 SUZUKA GT 300km
- Sunday,16 March, 2008 SUZUKA Circuit International Racing Course
Start 14:05 - 52 Laps / Weather : Fine Course : Dry
Pos No. Car Driver Time / Diff
1 23 XANAVI NISMO GT-R 本山 哲 / ブノワ・トレルイエ 1:44'03.977 
2 22 MOTUL AUTECH GT-R ミハエル・クルム / 柳田 真孝 +0.854 
3 36 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪 寿一 / アンドレ・ロッテラー +25.551 
4 38 ZENT CERUMO SC430 立川 祐路 / リチャード・ライアン +32.757 
5 24 WOODONE ADVAN Clarion GT-R J.P・デ・オリベイラ / 荒  聖治 +47.966 
6 35 宝山 KRAFT SC430 ピーター・ダンブレック / 片岡 龍也 +1'12.218 
7 18 TAKATA 童夢 NSX 道上 龍 / 小暮 卓史 +1'23.777 
8 17 REAL NSX 金石 勝智 / 金石 年弘 +1'37.516 
9 6 ENEOS SC430 伊藤 大輔 / ビヨン・ビルドハイム +1'42.861 
10 32 EPSON NSX ロイック・デュバル / 平中 克幸 +1'45.416 
- 12 カルソニック IMPUL GT-R 松田 次生 / セバスチャン・フィリップ +17 Laps 
3月26〜27日 富士スピードウェイ(静岡県)
4月12〜13日 岡山国際サーキット(岡山県)

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