レースレポート
SUPER GT 第2戦4月7〜8日 岡山国際サーキット(1周:3.703km×82周)
7日 : 曇り/ドライ〜ウェット 1万5000人    8日 : 曇り/ドライ、3万5,000人

カルソニック インパル Z
随所でバトルを見せて8位でポイント獲得!

予選12位/決勝8位   


06年モデルを使用することで、開幕戦から50kgのウェイトハンディを背負うことになったカルソニック インパル Z。今回も苦戦が予想されたのだが、ドライバーのアグレッシブな走りと完璧なまでのチームワークで、見事8位でゴールし3ポイントを獲得した。


Copyright © Calsonic Kansei 
 7日の予選日は、曇りで気温12℃、路面温度15℃という肌寒い中、10時45分に公式予選1回目、20分間のGT500専有走行枠が始まった。開始10分を過ぎて有力チームが続々とコースイン。カルソニック インパル Zはブノワ・トレルイエがアタックを担当。1分24秒447で7位につけ、チェッカーまであと1分という時点まで8位とスーパーラップ(SL)進出か? と思わせたが、直後に3台の車両がタイムアップして残念ながら12位でSL進出ならず。SL進出となる10位のタイムが1分24秒415。わずか0秒032の差だった。

 11時5分からの混走枠では星野一樹が予選基準タイムを難なくクリアして終了。セッション終了間際には雨がパラパラと落ちてきたが大きな影響はなし。午後の15分間の予選2回目にはセッティングを確認してこの日の全セッションを終了した。

 翌日の決勝日は、朝のうちは薄曇りでときおり日が差す天候。決勝レースのスタートドライバーを申告する直前に、チームはスタートドライバーをブノワから一樹に変更。一樹は「緊張する暇もなかった」と苦笑した。このコースは幅も狭く抜きにくく、またピットレーンも狭く混雑する可能性が高いので、
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ピット作業を早めにすることにしたのだった。気温17℃、路面26℃と前日より暖かいコンディションの中、14時にローリングがスタート。そして82周のレースが始まった。

 1コーナーでトップ争いの2台が接触して1台がコースアウトするなど混乱する中、一樹はポジションを2つ上げて1周を終了した。しかし他のチームより硬めとなるミディアムタイヤを装着していたこともあり、タイヤが温まるまでに再び12位までポジションを落としたが、タイヤが温まって来てから反撃を開始。20周目には再び10位へポジションを上げ、21周目には同じ06モデルで戦う#3 Zをかわし9位へ。そして5台による7位争いのグループでバトルを展開していった。さらにGT300車両を抜きながら随所でバトルを展開。30周目のアトウッドでは#39 SCを抜きにかかろうとして逆に10位の#35 SCに抜かれるも、バックストレートエンドのヘアピンの進入では抜き返してポジションを守った。

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 33周で一樹はピットイン。タイヤ交換、給油を済ませてブノワが12位でコースへ戻る。そして10位にポジションを上げた直後の38周目に1分26秒855のベストタイムをマークして、Zにムチを入れ続けた。ブノワは41周目に9位、そして43周目には#35 SCをかわして8位へポジションを戻した。しかし7位の#18 NSXまでは約20秒の差があり、しかも相手はポールシッターで追いつくのは容易ではない。ところがブノワはバックマーカーをかわしながらもプッシュを続け、60周目にはその差を16秒にまで詰めた。残りは22周、ラップタイムは1秒速いので、十分に追いつく計算だ。ブノワは69周目に9秒2差まで縮め、73周目には4秒2、そして76周目にはとうとう#18 NSXに追いついた。残りは6周あるが、#18 NSXも6位の#25 SCと激しいバトルを演じており、容易に譲ってはくれない。最後は息詰まる攻防戦が展開されたが、やはりここ岡山は抜きどころの少ないサーキット。8位のポジションのままチェッカーフラッグを受けることになった。7位との差は0秒307、6位との差は0秒650という僅差だった。

 ハンディキャップを負った06モデルで得た8位。次戦からは今回も速さを見せた07モデルが投入となる。いいムードで富士500kmを迎えることになったことも、大きな収獲となった。

星野一樹
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「開幕戦では(黄旗追い越しなど)失敗もあってポイントを取れなかったので、巻き返す気持ちが強く出たレースでした。タイヤを早く発熱させてポジションをキープするというのはまだまだ課題ですね。中盤は右も左も前後もライバルで身動きが取れないほどのレースになったこともあって、神経も身体も疲れました。降りてからはピットも盛り上がっていたし、レース後にはブノワも『いいレースだった』と喜んでくれました。次からは新車に替わるしもっと上のポジションを目指します!」

Rd. 2 OKAYAMA GT 300km
- Sunday,8 April, 2007 - Okayama International Circuit
14:03〜82Laps Cloudy / dry
Pos No. Car Driver Time / Diff
1 8 ARTA NSX 伊藤 大輔 / ラルフ・ファーマン 2:01'14"759 
2 100 RAYBRIG NSX ドミニク・シュワガー / 細川 慎弥 -0'15"186 
3 22 MOTUL AUTECH Z ミハエル・クルム / 松田 次生 -0'22"149 
4 32 EPSON NSX ロイック・デュバル / ファビオ・カルボーン -0'29"361 
5 1 宝山 TOM'S SC430 脇阪 寿一 / アンドレ・ロッテラー -0'31"596 
6 25 ECLIPSE ADVAN SC430 土屋 武士 / 織戸 学 -1'00"300 
7 18 TAKATA 童夢 NSX 道上 龍 / 小暮 卓史 -1'00"663 
8 12 カルソニック インパル Z ブノワ・トレルイエ / 星野 一樹 -1'00"970 
9 35 BANDAI DUNLOP SC430 服部 尚貴 / ピーター・ダンブレック -1Lap 
10 17 REAL NSX 金石 勝智 / 金石 年弘 -1Lap 
5月3〜4日 富士スピードウェイ(静岡県)
4月19〜20日 スポーツランドSUGO(宮城県)

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