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第2戦 SUGO GT選手権レース
SUGO GT CHAMPIONSHIP in SPORTSLAND SUGO
第2戦 in スポーツランドSUGO(宮城) 1周= 3.704256Km
カルソニック IMPUL Z 雨のSUGOで貴重なポイントを獲得
JGTC第2戦は5月22〜23日に、霧&雨の天候で肌寒いスポーツランドSUGOで開催され、ブノワ・トレルイエ/井出有治のカルソニック IMPUL Zは、予選5位からスタートし10位入賞。開幕戦同様、天候に振り回されたアンラッキーなレースだったが、貴重な1ポイントを獲得した。
開幕戦を終え4月18〜19日にSUGOで行われたGT合同テスト。しかしカルソニック IMPUL Zはこのテストに参加することができなかった。原因は、Zのパーツに見つかった不具合で、すぐに対策品を製作することができなかったためだ。テストに参加できなかったことで、SUGOのコースとタイヤとのマッチングの確認ができず、それがどう影響するか不安はあった。
したがって21日の練習走行で、タイヤテストを行う必要があったのだが、当日は台風2号の影響で午前中は雨。午後には雨は上がったものの、コースは部分的に濡れており、完全ドライのコンディションとはならなかった。
明けた22日、天気予報では晴れて気温も20℃以上に上がるとのことだったが、サーキットは朝から霧に包まれた。日が差すこともなく、また風もやや強く気温も10℃まで上がらず肌寒い。午前中の予選1回目、今回もアタッカーを務めることになった井出は、終了3分前に1分19秒874のタイムで3位になるが、直後に2台に抜かれ5位となった。午後の予選2回目はGT500の走行枠直前から霧雨となり、ほとんどがタイムアップならず。結局予選1回目のタイムがそのまま予選総合結果になった。井出は「完璧なクリアラップではありませんでした。ウェイトを積むことは気にしないでポールポジションを取りたかったんですが、結果的にウェイトを積まなくて済んだと考えます」とポジティブに考えていた。
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前日の雨は朝までには上がったものの、SUGOの空は相変わらず曇っていて肌寒い。さらにときおり霧がコースを覆うという天候。午後から雨が降り出す天気予報も出ており、天候の変化を味方につけられるかが鍵となった。
14時25分に81周の決勝がスタート。ハードタイヤを選んでいた井出は、冷たい路面をなかなかグリップすることができず、1周でポジションを8位に落とした。5周目に#32NSXをかわした井出は、前を行く集団から離れないようZをドライブ。そして29周目の第2コーナーで4位争いをしていた#39スープラがスピンを喫し、#36スープラと接触スピンして、ここに#22 Zが追突。井出はこの脇をすり抜け4位にポジションアップ。さらに雨がポツポツと落ちてきた36周目の第3コーナーで#25スープラのインをついて3位に浮上した。
38周で井出はピットインしてブノワに交代。しかし冷えたタイヤは路面をグリップできず、コースインする際に滑って踏んではいけない白線を横切ってしまった。5位走行中のブノワに対して、ドライブスルーペナルティが課せられた。これでポジションは8位にドロップ。しかしペナルティを受けたころから雨脚がやや強くなったこともあり、ドライタイヤからレインタイヤに交換することにした。ところが雨はそれ以上強くはならず、インターミディエイト(浅い溝のレインタイヤ)に交換。他車両も混乱する天候の中、ブノワは10位でチェッカーを受け、貴重な1ポイントを獲得した。
第3戦は6月18日(金)〜19日(土)に、マレーシアのセパン・サーキットで開催される。なお、ブノワは6月12〜13日に開催されるル・マン24時間に、エリック・コマスらとペスカローロ・ジャッドで参戦する予定。
井出有治選手
「オープニングラップは無理して接触したくなかったのでズルズルと後退してしまいました。テストに参加できなかった影響が出ましたね。せっかく1点を取ったんだし、今後はこの1点が効いてくるようなレースをしていきます。次のセパンはコースが広いし中高速コーナーが多くて好きなので、優勝して巻き返しを図ります」
ブノワ・トレルイエ選手
「ピットアウトをするときに冷えたタイヤで、そのまままっすぐ滑ってしまいました。コースの状態もタイヤのことも分かってたから、気をつけて気をつけて行ったんですが、コントロールできませんでした。天気が変わることを予想するのは難しかったです」
星野一義監督
「上位が狙えたレースだったからそれは悔しいよ。前回と今日の両方で上位に入ったところがなくてポイントがばらけたんだし、まだチャンスはあるし必ず挽回するよ」
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星野監督、今シーズンを語る
開幕戦でつまづいたことや、合同テストに参加できなかったことはもう終わったことなんだしウジウジ考えずに次のことに集中してるよ。もちろん開幕から勝とうと思ってやっている。今年はGTとフォーミュラ・ニッポン、2つのカテゴリーでドライバーが同じなんだけど、チームワークについては全然心配していない。いつもふたりが意識してウチの中から競争してくれればいい。もちろんチームとしては同じ条件を与える。競争のないレースはダメなんだ。
GTでアタックドライバーを決めるのは、テストやフォーミュラ・ニッポンのときから選手をトータル的に見て、意欲が見えて目が光っている方を選ぶ。そしてレースウィークの前にやるミーティングのときに伝えている。野球だって(巨人の)阿部、清原、ペタジーニがそろっていつも好調とは限らない。人間の精神的な部分もあるし、乗れてる乗れてないという波は分かるよ。
今年GTは、GT-RからZに変わったわけだけど、シャシーの造りが良くなっている。乗りたくならないかって? もう苦しい思いはしたくないし僕の時代は終わったんだし、全然乗りたいとは思わないよ(笑)
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