SUGO GT選手権レース

SUGO GT CHAMPIONSHIP
第3戦 in スポーツランドSUGO(宮城) 1周=3.704km

カルソニックスカイラインはリタイアに終わるもののグッドパフォーマンスでスタンドを沸かす

予選

11時から始まった予選1回目、アタック担当のブノワ・トレルイエは、20分間のGT500占有走行枠の残り5分のタイミングで、1分18秒493のタイムをマークしてGT-R勢トップとなる5位につけた。15時からの予選2回目も気温は朝に比べてわずかに1℃しか上がらず18℃と肌寒いまま。カルソニックスカイラインは、1回目とは異なるセッティングを試したがオーバーステアとなり、思うようにタイムアップできない。さらに黄旗などでアタックのタイミングを逸したこともあり、タイムアップせず結果的に7位というポジションとなった。
「2回目はアンダーステアを解消しようとセッティングを変えてアタックしたのですが、今度はひどいオーバーステア。それにミスやイエローフラッグもあって終わってしまいました。予選4番手ぐらいが一番良かったですけど7番手ならOKでしょう」とブノワ。

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決勝

決勝レースの行われる25日も前日同様、はっきりしない曇天。それでも4万8000人もの、みちのくのレースファンがサーキットに詰め掛けた。14時48 分、81周レースのスタートが切られた。カルソニックスカイラインのスタートドライバーはブノワ。このSUGOはコース幅が狭く、コーナーでのパッシングはなかなか難しい。さらにコース距離が短くGT300クラスの集団にもすぐ追いついてしまうため、気が抜けない。1周目をポジションキープで通過したブノワは、1コーナー先でやや膨らんで失速。さらにSPコーナーでコースアウトして11位にポジションダウンしてしまった。しかしここからのリカバリーが素晴らしく、後方に#22GT-Rを従えて8周目に9位、13周目に7位、19周目には6位、そして34周目には5位へと次々にポジションアップを果たした。
37周目からトップグループのルーティンピットインが始まったこともあり、ブノワは40周目には2位に。そして次の周にはピットインしてする予定だった。ピットでテンションを高めながらブノワを待つ井出有治。しかし、信じられない映像がモニターに映し出された。ブノワは3コーナーからヘアピンへ向かう短いストレートでスピン、コースアウトしてタイヤバリアでストップしていたのだ。クルマから降りて両方のこぶしでヘルメットを叩き、そして何か叫びながらミスを悔しがる。GTではコースアウトしても車内でコースマーシャルの救出を待つのだが、今回のレースはこれで終了。そのまま何事もなくチェッカーを受けていれば、4位か5位でゴールしていたであろうだけに、悔しいレースとなってしまった。しかし、これまでGT-Rが苦手としていたSUGOで、素晴らしいパフォーマンスを発揮できたことはチームの自信にもつながった。
なお、6月に予定されていた第4戦セパンはSARSの影響で中止になったが、7月12〜13日に富士スピードウェイにて代替レースが開催されることになった。内容は通常の300km前後のレースではなく、150kmの第1ヒート、20分のインターバルを置いて250kmの第2ヒート(給油あり)で、ヒート中のドライバー交代はないという変則的なものが予定されている。
井出有治選手
「ブノワが11位から追い上げるというパフォーマンスを見せてくれましたし、何もなければ4位か5位に行けると考えていましたので悔しいですね。でも次の富士は20kg軽くなってストレートスピードも速くなるでしょうし、必ず巻き返します!」

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