GT選手権レース in TI

全日本GT選手権
第1戦 in TIサーキット英田(岡山) 1周=3.703km

カルソニックレーシングチーム新体制に02モデル最後のレースは12位完走

予選

3月29日の予選。午前中に行われた予選1回目で、ブノワはアタックのタイミングが合わず1分27秒138で12位。しかしそれでも同じ02GT-Rを使用する#22GT-Rより上位のポジションを得た。午後に行われた予選2回目では、路面温度が上昇したためかタイムアップする車両が少なかった。そのような状況でブノワがアタックをして、午後だけでは8番目となる1分26秒841で予選総合ではひとつポジションを上げることに成功した。
「午前中はタイミングを逃していまいちでしたけど、午後は良かった。レースではリヤタイヤの磨耗が早そうですが、ハンディを背負っている02モデルででもポイントを獲得することです」と予選後のトレルイエ。

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決勝

30日は朝から好天に恵まれたこともあり、朝から開幕を楽しみにしていた5万5000人ものファンがサーキットに詰めかけた。そして午後2時に82周の決勝レースのローリングが始まった。ところが予選2位の#38スープラがギヤボックスのトラブルでコース上でストップ。これで難なくブノワは10位スタートとなった。そしてグリーンランプが点灯。しかしこのとき、予選13位の#22GT-Rの影山正美が絶妙なスタートを決めてブノワの前に入り込んだ。前を押さえられる形で我慢のレースとなったブノワだったが、18周目には03モデルを使用する#37スープラにかわされて12位へドロップ。そして37周でピットインして井出にバトンを渡した。
13位でコース復帰した井出は、44周目に12位に上がると、52周目にはトップ争いをしていた#23GT-Rをブロックするのに躍起になっていた#35 スープラをかわして11位に。しかし決勝レース前に発生していたパワーステアリングのトラブルが突然発生。井出は一度リセットして何とかコースに踏みとどまるが、この際に#35スープラに逆転を許した。それでも何とか終盤は10位まで浮上してファイナルラップへ入ったが、その2コーナーで#25スープラと接触してコースアウト。さらにパワステのトラブルが三度出て、最後にはエンジンが吹けなくなり、コースにストップ。チェッカーを受けることはできなかったが、12位で完走を果たした。
「クルマの状態はアンダーオーバーで、苦労しました。ブノワが走っていた時は出なかったのですが、突然パワステのトラブルが起きました。何とかリセットボタンを押してエンジンを掛けなおしたんですが……。どうしてもポイントを取りたかったので、残念です」と唇を噛み締める井出。その先は言葉が出なかった。
次の第2戦・富士では、チーム待望の新車で参戦となる。今回03モデルの#23GT-Rがトップ争いをするなど活躍しただけに、カルソニックスカイラインの次戦以降の走りに期待がかかる。

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Topics
今年に賭ける!
チーム監督、ドライバー ショートインタビュー

星野一義総監督
「03年型GT-Rは、本山が予選でポールポジションを獲得して決勝でもトップ争いをしたように、優勝が見えるクルマになっている。これがうちにも来るから自ずと期待は膨らむよね。だからトップを狙うのはもちろんチャンピオン争いにも加われるように、ファンにはいいところを見せたいね。日産に久々に勢いがあるから、手応えを感じています。フォーミュラ・ニッポンもシリーズ1-2を狙っているし、ダブルタイトルも取りたいね。今年は欲深いよ!」


ブノワ・トレルイエ選手
「井出選手とは話が合うし、彼はパフォーマンスがいい。03モデルが来たらばっちりですよ。ふたりともフルシーズンをGT-Rで戦うという意味ではルーキーなので、本山さんとマイケル(クルム)に比べると経験が足りませんが、星野さんの長い経験があるのでチームのバランスは取れています。僕たちもそういう意識で走っています。今年は"何か"をやってみましょう! 優勝はもちろんチャンピオンを狙って頑張ります」


井出有治選手
「ブルーのレーシングスーツは、星野さんのチームにいるということで光栄ですし、身が引き締まります。GT500のマシンは、あの(片山)右京さんのピンチヒッター(00年開幕戦もてぎで6位入賞)以来なので緊張します。やはりGT300クラスのクルマとはタイヤの使い方なども違いますし、1年勉強しながらのレースになるでしょうね。予選はブノワが担当します。セッティングも彼の出したものに合わせるのですが、大きな差はないので問題はないでしょう。今年は何とか勝ちたいです」

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