ジャパンGTレース マレーシア

全日本GT選手権
第4戦 「JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIA」in セパンサーキット(マレーシア) 1周=5.543km

カルソニックスカイライン一時は5位走行でスタンドを沸かせる

予選

マレーシアの玄関口、クアラ・ルンプール(KL)国際空港に隣接したセパン・サーキットは、99年にオープンした近代的なコース。気温は30℃を超え、ドライバーにも車両にもタイヤにも厳しい大会となる。昨年までの2大会はスペシャルイベントとしてお祭り的なムードがあったが、今年はJGTCシリーズの1戦としてカウントされることになり、各チームともいつも以上に真剣な表情を見せていた。今回カルソニックスカイラインは、性能調整のためにリストリクター径が2ランクアップされた。このためストレートスピードは速いが、車両全体のバランスを取るのが難しく、燃費も悪くなるという。
22日の11時20分から始まった予選1回目は、田中哲也選手が2分0秒605のタイムをマークして11番手につけた。16時20分からの予選2回目はタイムアップならず、2回の合計では12番手というポジションとなった。「確かにストレートは速くなっていますが、アンダーステアが解消できずバランスが悪いです」と田中選手。「明日の朝に何とかなるよう努力します」と締めくくった。
星野一義選手
「スタートはよくかわしたね。久々に前を走ることができたけど、とにかく暑くてね。もっと早めに入れてくれってピットに頼んだんだけど『そのまま行ってください』だって(笑)。次からはVQエンジンになるけど、今年はニッサンが1勝もしてないから、何としてでも頑張らないといけないね」
田中哲也選手
「ブレーキを踏んでもブレーキが利かずコースアウトしてしまいました。その前からやばいなと思っていたので、用心していたんですが残念です。次の富士から車体もエンジンも新しくなるので、何とかポイントを獲得したいですね」

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決勝

23日の朝は曇り。9時から行われたフリー走行で、カルソニックスカイラインは5番手のタイムをマーク。変更したセッティングも決まり、決勝に期待が持たれた。
3万9000人のファンが見守る中、15時に54周の決勝レースのスタートが切られた。直後の1コーナーで上位陣が接触、混乱したが、スターターとなった星野一義選手はこれをうまくかいくぐり6番手にジャンプアップ。GT300マシンのストップでセーフティカーが導入されたが、すぐにそれも終わりリスタート。このとき、またもや上位陣に接触があり今度は5番手まで順位を上げた。3番手と4番手はNISMOのスカイラインGT-Rで、3台が連なって上位を走る様子はニッサンファンならずとも感動もの! GT-Rはマレーシアのファンに人気が高く、スタンドからは大きな応援が起きる。
レースも1/3を過ぎた19周目、星野選手が予定より少々早くピットイン。ドライバーは田中選手に交代、給油、タイヤ交換のピットワークを迅速に行いコース復帰した。各チームのピット作業がひと段落すると田中選手の青いマシンは6番手を走行。燃費的に苦しく終盤に給油をする必要があったため、何とか10位以内のゴールでポイント獲得を目指した。
ところが終盤48周目の最終コーナーで、田中選手はブレーキトラブルのためにコーナーを直進。そのままコースアウトしてサンドトラップに捕まってしまった。何とか脱出してピットインして応急処置を行いコースに送り出すが、今度はタイヤバーストでピットイン。その直後にチェッカーフラッグが振られ、残念ながら完走扱いとはならなかった。

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星野選手、23回目(!?)のバースデーパーティ!
RBエンジンのお別れパーティも行われる


予選日の夕方、ピット上のブースにてNISMO主催の「RBエンジンフェアウェルパーティ」が開催され、星野、田中両選手もこれに参加。
星野選手は「18歳で免許を取ってから、ずっと日産の直6エンジンには親しんできました。来月から新たにV6エンジンを使うことになります。新エンジンになっても日産に貢献したいと思います」と、また田中選手は「僕はここ数年、S耐でもGTでもRB26エンジンにはお世話になっています。信頼性の高さはピカイチですね。エンジントラブルでのリタイヤは、ほとんど記憶にないほど」とグループAのR32GT-Rから10年以上活躍してきたRB26DETTエンジンの思い出を語った。
そして毎年恒例の星野選手のバースデーパーティが、「今年で23歳だよ〜」とおなじみのギャグで始まった。豪華なケーキのロウソクを消すと、カルソニックカンセイレディーズ、湯山ひろこさんと奥野静香さんからプレゼントが渡された。ひとつは記念写真の入った写真立てで、もうひとつは「この場所では開けられないもの」。さて、何が入っていたんでしょう? そして星野選手は真剣な表情でケーキを切り分け、詰め掛けたドライバーやメディア、スタッフにニコニコ顔でふるまっていた。

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