全日本富士GTレース

全日本GT選手権
第2戦 「ALL JAPAN FUJI GT RACE」 in 富士スピードウェイ(静岡) 1周=4.400km

カルソニックスカイライン序盤のアクシデントで残念なリタイアに

予選

JGTC第2戦はゴールデンウィーク真っ只中の富士スピードウェイで開催。
今年も昨年同様500kmレースとして開催されるため、通常より長い距離でいかにチーム総合力を出せるかがカギになる。公式予選の行われた3日は爽やかな晴れで、富士山も美しい姿を見せた。
カルソニックスカイラインは、今回、性能引き上げ措置によりリストリクター径が0.6mm広げられた。
午前中の予選1回目では、田中選手がアタックを担当してGT-R勢トップとなる1分25秒257のタイムで11番手。
午後に行われた予選2回目は、セッティングを変更して臨んだがスタビライザーが折れたこともありタイムアップはならず、午前/午後の総合では13番手というポジションを得た。
田中哲也選手
「思うようにタイムが出なかったですね。午後は特に状態が悪かったです。スタビが折れたことも影響していると思います。24秒台に入れられるよう頑張ってみたんですが……。決勝は星野さんでスタートして、僕が残りの2スティントを行く予定です」

ページトップへ

決勝

5万3000人もの観客で埋まったFISCO。朝から雨が心配されたが何とか持ちこたえた。前日に比べ気温も低く風も強い。
13時40分に114周レースのパレードラップがスタート。スタートを担当した星野選手は、1周目の混乱をうまくかいくぐりNSXを2台かわしポジションを2つ上げた11番手でオープニングラップを通過。さらに直後、2周目の1コーナーで先行する2台のNSXとスープラが接触、コースアウトしてしまったために難なく8番手までジャンプアップに成功した。ここでグラベルにスタックした車両を排除するためにセーフティカー(SC)が導入。5周目に再スタートが切られると背後にいた#23GT-Rが激しいプッシュを見せた。燃料を軽めに積んで3ピット作戦を取る#23GT-Rの影山正美選手とはあえて勝負を避け、星野選手は影山選手を先行させコンスタントラップ走行を続けた。
やがて9番手争いは5〜6台の車両による激しいバトルに展開。その中でも星野選手は順位をキープ。18周目の1コーナーではニッサン・スカイラインGT-R同士でのバトルを避け、#22GT-Rのミハエル・クルム選手を先行させ、隊列の中盤でじっくり様子をうかがう走行を取った。しかし直後のBコーナーの2個目で、周回遅れのGT300マシンのインを突こうとして接触。星野選手のGT-Rはサスペンションを壊してそのままコース脇でストップ。残念ながら序盤でレースをあきらめることになってしまった。
レースは6回もSCランとなるなど荒れた展開となり、チャンピオンマシンのスープラが優勝。なお、NISMOのGT-Rは6位、7位で入賞を果たした。次のSUGO(5月25〜26日)はスカイラインGT-Rと相性の悪いコースで苦戦が予想されるが、チームスタッフの頑張りに期待したい。

ページトップへ

Topics

ゴールデンコンビ復活!?
鈴木利男さんがピットにやってきた!


かつての星野選手の良きパートナー、鈴木利男さんが決勝日朝、カルソニックレーシングチームのピットにひょっこり現れた。
利男さんは89〜91年にはJSPC(全日本プロトタイプカー耐久選手権)で星野選手とコンビを組み91年にはカルソニックニッサンR91CPでチャンピオン獲得。また90〜92年にもグループA(全日本ツーリングカー選手権)で星野選手とコンビを組んで90年にはカルソニックスカイラインでチャンピオンを獲得するなど大活躍した選手。今年こそレースには出場していないが、92年のデイトナ24時間レースでは、長谷見昌弘選手との日本人トリオで総合優勝を飾った名選手でもある。
ピット脇のテントでしばし星野選手と歓談。非常に盛り上がっていたので何の話かと思いきや「ゴルフだよ(笑)」とのこと。利男さんは前回のSUGOテストのときからGTアソシエーションに招かれ、ドライバーのマナーやドライビングをチェックするアドバイザリースタッフに。「去年まではS耐に出てたけど、今年は埼玉で暇にしてるからね」と相変わらずの“利男スマイル”を見せていた。まだまだ47歳と若いので、来年にはGTドライバーとしての復活に期待したいものだ。

Topics

ページトップへ