レースレポート

2018 SUPER GT 第4戦

6月30日〜7月1日 チャーン・インターナショナル・サーキット(1周:4.554km×66周)

カルソニック IMPUL GT-R、アクシデントに遭うも6位ゴール

2018年SUPER GTシリーズ第4戦は、300kmレースとしてタイ、ブリラムのチャーン・インターナショナル・サーキットにおいて開催され、カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ヤン・マーデンボロー)は予選7位からスタートし、アクシデントに見舞われながらも粘り強く走り抜き6位でゴール。3戦連続でポイントを獲得した。

今回で5年連続の開催となったタイ・ラウンド。26kgと比較的軽量なハンディウェイトで参戦するカルソニック IMPUL GT-Rには、上位入賞の期待がかかった。6月30日の公式予選を前にしたピットウォークでは、翌日に71歳の誕生日を迎える星野一義監督のバースデーセレモニーが行われ、ケーキが準備された。また星野監督にはカルソニックレディから青いトランクスが贈られ、星野監督も「まだ41歳だから」とうれしそうに話すと、会場にかけつけた長男の星野一樹から「それだと僕と一緒だから」というツッコミが入るなど、終始和やかなムードとなった。また同時にTEAM IMPULのOBでもあり6月18日に39回目の誕生日を迎えた松田次生、今回SUPER GT 100戦目を迎えた安田裕信のお祝いも行われた。

そんな和やかなムードも切り替わった午後。公式予選の1時間ほど前にスコールがあり、コースに残った排水作業のために予選Q1は15分遅れで始まった。気温は29℃ながら、スコールのために路面温度は35℃と低め。15時35分にQ1がスタートすると全車が一斉に浅溝のレインタイヤを装着してコースイン。2〜3周すると早めにドライタイヤに交換する車両が現れ、Q1を担当した佐々木もピットインしてタイヤを交換。セッションの終盤にトップに立つと、最後の最後に1分27秒015までタイムアップしてトップでQ1を突破した。Q2はマーデンボローが担当。しかし完全ドライとなった路面にてこずり思うような走りができず、1分24秒146のコースレコードをマークするも7位にとどまり、これで決勝グリッドが確定した。

1日の決勝日は雲は多いものの晴天となり、気温もみるみる間に上昇。15時の決勝スタート直前には気温は32℃ながら路面温度は47℃まで達した。スタートを担当したのはマーデンボロー。オープニングラップで1台をかわして6位へ順位を上げたが4周目には抜き返されて再び7位へ。しかし6周目に再び6位へ順位を上げると、9周目には3位争いのグループに入り激しいバトルを繰り広げた。21〜22周目には#24 GT-Rと6位争いのバトルを展開。しかし23周目の1コーナーでお互い譲らず何度か並んで接触し、#24 GT-Rがコースアウトクラッシュ。この影響でマーデンボローは直後にGT300車両と接触し、後続のGT500マシンにも先行されて7位へ順位を落とすこととなった。

接触で車両の左リアセクションが大きく損傷し、アライメントが狂った状態のマーデンボローは、26周目には8位へ。66周レースの折り返し点の手前となる28周目からルーティーンピットインを始める車両が出始め、マーデンボローも32周でピットイン。給油開始まで若干のタイムロスはあったが、大きなミスもなく佐々木を10位でコースへ送り出した。36周目にほとんどの車両がピット作業を終えると佐々木は9位へ。佐々木は思うように走らないマシンを巧みに操縦しながら、43周目に8位、46周目に7位、そして終盤の65周目に6位へポジションを上げ、5位まで0.636秒差、4位まで4.613秒差まで迫った66周でチェッカー。表彰台までには届かなかったものの、速さを見せてGT-R勢トップとなる6位でゴールし、3戦連続となる入賞で5点を加算した。

次のレースは比較的軽量(36kg)なウェイトハンディで、ボーナスポイントもある富士800kmレース。得意とするコースで速さを見せつけ最低でも表彰台、そしてその中央を目指して戦う。

佐々木大樹
「交代してすぐはボディ左側の損傷がひどく真っ直ぐにも走れないぐらいで大丈夫かなと思いましたが、『行くしかない』と開き直って走っているうちにクルマの挙動にも慣れコントロールできましたし、オーバーテイクもできました。もう1〜2周あれば順位もひとつかふたつ上げられたかもしれないので、あのアクシデントはもったいなかったと思います。でも今回も速さを見せることができたので、次の富士では絶対に勝ちに行けるよう、しっかり準備して臨みたいと思います」

ヤン・マーデンボロー
「十分に勝てる速さを持っていましたが、残念な結果になってしまいました。何が起こったのかは映像を見てもらえればはっきりしていると思います。私とJPのアクシデントに巻き込まれたアウディには申し訳なかったです。後半ダイキはとても良い仕事をしてポイントを取ることができました。マシンはかなり大きなダメージを持っていたので6位という結果は見事でした。一か月後の得意な富士までに完璧なクルマに仕上げて準備します。皆さんも次のレースは楽しみにしていてください」

6月30日7位/ウェット〜ドライ観衆: 9,417人
7月1日6位/ドライ気温30℃
路面温度36℃(15時)
観衆: 2万219人
ドライバー部門佐々木大樹/ヤン・マーデンボロー10位/18点
チーム部門9位/30点

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