レースレポート

2018 SUPER GT 第3戦

5月19日〜20日 鈴鹿サーキット(1周:5.807km×52周)

カルソニック IMPUL GT-R、予選6位から4位フィニッシュ!

2018年SUPER GTシリーズ第3戦は5月19〜20日に鈴鹿サーキットにおいて300kmレースとして開催。カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ヤン・マーデンボロー)は、予選6位からスタートし、日産GT-R勢トップとなる4位でゴールした。

前回の富士500kmからわずか2週間のインターバルで開催された鈴鹿ラウンド。昨年までは真夏の1000km耐久レースだったが、今年は初夏の300kmレースとして開催された。予選日は未明に雨が降ったが、朝の公式練習までには晴れて路面もドライコンディションに。しかし西からの15m前後の冷たい強風が吹き、体感温度は低い一日となった。

前回富士の6位ゴールで10kgと軽いハンディウェイトのため、上位進出のチャンスとなった鈴鹿ラウンド。朝の公式練習は5番手とまずまずの位置につけた。気温20℃、路面温度36℃というコンディションの15時05分。GT500クラスの公式予選Q1がスタート。西風は相変わらず強い。ここでマーデンボローがコースインして1分45秒596と従来のコースレコードを1.5秒上回るタイムで4位に飛び込むが、その後2台に逆転されて6位。上位8台に入ることで無事Q1を突破できた。出走した15台全車がコースレコードを更新する内容で、トップタイムの#8 NSX-GTはコースレコードを2.7秒上回る驚異的なタイムだった。15時48分からのQ2は佐々木が担当。佐々木は1分45秒351で3位につけるも、その後3台にタイムを更新されて6位へ。これで決勝レースのグリッドが確定した。

20日の天候は薄曇りで、風は前日よりも弱いものの東から吹き、伊勢湾には大きな白波がいくつも立った。計時システムのトラブルにより40分遅れで始まったスタート進行。気温21℃、路面温度34℃と前日とほぼ同じコンディションだ。この日は約3万3,000人のファンが詰めかけたグランドスタンド下には心地よい風が吹いていた。

15時28分、シグナルがグリーンに変わり52周の決勝がスタート。ステアリングを握るマーデンボローは2コーナーまでに1台をかわして5位に浮上した。しかしそこから前の4台のペースが早く、徐々に5位の単独走行となった。トップから20秒以上引き離された14周目に、デグナーカーブでクラッシュした車両があり、その排除のためにセーフティカー(SC)が導入。前後との差は一気に縮まり、上位進出の可能性に期待がかかった。隊列が整えられ18周終了と同時にSCが先導から外れバトルがスタート。

レース再開の次の周に、2位と4位の車両が早めのピットインをしたために、マーデンボローは3位へ。24周でマーデンボローはピットインして、佐々木に交代。ピットワークにミスもなく6位でコースに戻ったが26周目には1台にかわされ7位へ。レース折り返しを過ぎた29周目にGT500車両すべてがピットインすると、5位へ順位を戻し前を走る#17 NSXをおいかけた。その#17 NSXには危険な走行行為のためにドライブスルーペナルティが課せられ、佐々木は難なく4位へ浮上した。しかし既にトップとは20秒以上、3位とは15秒ほどの差がついており表彰台には届かない距離となっていた。終盤、#36 LC500が背後に迫りファイナルラップのシケインで横に並ばれるも止まり切れず、佐々木は4位を死守。前回の6位よりさらに上のGT-R最上位となる4位でゴールしポイントを着実に加算した。しかし今回はトップ3とのスピード差は歴然としており、星野監督も厳しい表情で鈴鹿を後にした。夏場のタイ、富士ラウンドでの巻き返しに期待がかかるレースとなった。

佐々木大樹
「今日は前回の富士とは違って守るレースになってしまいました。最後は後ろから攻められもう少し安全に逃げたかったのですが、4位を守ることができましたし、ポイントを加算することができてチャンピオンを目指すには良かったと思います。次のタイではもっと速いレースを見せられるようにしたいです」

ヤン・マーデンボロー
「スタートは楽しかったですね。1コーナーではコーナリング中にクルマが滑り始めたのですが、何とか立ち直ることができて5位に上がれました。思うようにペースが上げられず前のグループに離されましたが、ピット作業は良かったし、大樹も素晴らしい仕事をしてくれました。おかげで4位でフィニッシュできました」

5月19日6位/ドライ観衆:2万人
20日4位/ドライ気温21℃
路面温度34℃(15時)
観衆:3万3,000人
ドライバー部門佐々木大樹/ヤン・マーデンボロー10位/13点
チーム部門9位/22点

※ 写真の転載・転用は法規上の観点より、ご遠慮ください。

ページトップへ