第7戦タイラウンドに向けて

今年は厳しい戦いになっているけれど、
残り2戦をしっかり戦いたい

スーパーフォーミュラのSUGO戦では第2戦以来の優勝ができて、本当にホッとした。これまで苦労して悔しい思いをしてきたから、それがすべて吹き飛んだ。優勝というのは一番の薬だよ。

しかしSUPER GTでは、思うようなレース運びができなくてずっとイライラしてる。鈴鹿はウェイトが軽いからチャンスはあると思っていた。予選も今年初めてQ1を突破できたし、序盤は4位につけていたけれどね。このレースに備えてチームではガソリンの搭載量もキツキツまで攻めて、タイヤ交換もミスなくやっていけたけれど、インラップ/アウトラップがすごく速いチームがある。ベストの作業をやっても、それを上回るチームがあるわけで、もう本当にどうしようもないという感じだよ。レース後は疲れてしまったけれど、エンジニア、ブリヂストンを含め、かなり長くミーティングをやったよ。なんとかしなきゃいけないけれど、どうしようもない状態でちょっとお手上げ。カルソニックカンセイさんには、活躍する姿を見せられなくてとても申し訳なく思う。

だけどファンの皆さんの応援は温かくて毎戦ありがたい。彼らのためにも格好良いところをお見せしたい。鈴鹿1000kmは今回が最後ということで、前夜祭では関ちゃん(関谷正徳氏)とトークショーに出させてもらって、スタンドに大勢陣取ったファンに大きな拍手をもらった時はうれしかった。それでトヨタTS010やポルシェ962Cと一緒にニッサンR92CPを走らせたけど、やっぱり速いクルマは70歳の身には応えるね。それとTS010のサウンドは素晴らしかった。やっぱり僕はターボエンジンよりもNA(自然吸気)の音が好きだな。しかしいろんな演出を企画して呼んでくれる鈴鹿さんにも感謝しているよ。

レースは残り2つ。タイへ行くのはちょっと憂鬱なんだ。バンコクの空港からクルマで6時間ぐらいかかるからね。狭い車内に閉じ込められての移動はやはり堪えるよ。200〜300人ぐらい乗れる飛行機をチャーターして、近くまで飛んでくれればいいのにと思う。その点、マレーシアのセパンはサーキットがクアラルンプール空港の隣だったから移動が楽で良かった。

今度もウェイトは軽いからチャンスはあるだろう。去年もペナルティがなければ勝てるレースだったしね。ただ周囲の重いチームもウェイトは半減になるし、今回も厳しいレースになると思う。ミスなくベストを尽くして戦ってきます!

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