第8戦もてぎラウンドを振り返る

皆さん申し訳ない。これも実力かな?

全戦有効で取りこぼしが許されず一戦一戦を拾っていくというSUPER GT独特なポイント計算の中で、最終戦までチャンピオンを目指していたわけだけど、結果的には最後の最後にオチがあってチャンピオン獲得を逃してしまったことは悔しい。最終戦を迎えた時点でポイントリーダーだったし、いいムードでもてぎ入りしたわけだけど、決勝前の気まぐれな天気に左右されてしまった感じだよね。 まさかピット作業でNISMOが3秒も早いなんて予想だにしなかったし、ポイントリーダーであってもツメが甘かったということ。運も実力のうちということだろう。

JPは今年ノーペナルティだったということに満足しているようだけれど、JPらしさを出していなかった気がする。まぁそれでも彼の気持ちの切り替えは早い。もう悔しいことはケロッと忘れて次のことに向かっている。でも僕はまだそれができないんだよ。安田はJPと違ってフォーミュラに乗ってないけれど、いろいろ他のカテゴリーにも乗って普段から身体をレースモードにしておかないといけないな。

SUPER GTはカルソニックカンセイ、ブリヂストンといった企業の戦いでもある。だからチャンピオンという名誉をプレゼントしたかった。応援してくれたファンにも申し訳なかった。タイヤ、クルマ、ドライバー、そしてチーム全体の総合力をもっと上げていかないといけないね。

組織としては小さいチームだけど、やはりNISMOという大きなファクトリーチームを倒していかないと。いつまでもノンプロのままじゃいけない。「NISMOと互角に戦えたのは星野さんとこだけだよ」とは言われるけれど、確かに今年のシリーズは手応えがあった。悔いがないといえば嘘になる。レース後からしばらくは気が滅入っちゃって、自分が何をしているのか分からない日もあった。翌週のスーパーフォーミュラのテストも行くのをやめちゃおうかとも思ったほど落ち込んでいた。でも気持ちを切り替えていかなきゃね。「2位でも十分でしょ? よくやったよ」と言う人もいるけど、やはり自分をごまかしちゃダメ。2位は2位であって、決して1位じゃないんだよね。

さて、来年はどうしよう? 近く今年最後のテストもあるんだよね。気持ちはまだ曇りがちだよ。だから来年はどんなシミュレーションで戦おうとかいう気分にはなれていない。ただ今年以上のことをやらないと星野じゃないってことだよね。

もうしばらくして前向きな気持ちになれたら、またゆっくり話をしたいと思っているよ。スポンサー、ファンの皆さん、チャンピオンが獲れなくて本当に申し訳ない。これに懲りず来年も熱いレースを展開していきますので、ぜひ応援をよろしくお願いします!

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