第4戦富士ラウンドを振り返る

優勝しなくてもポイントリーダー、そしてこの座を守る!

今年は前半の4戦を終えてNISSAN GT-Rが3勝、しかも3連勝と強さを発揮していて、1号車、46号車、24号車の順で勝っている。ところがウチの12号車だけが優勝がない。それでも2度の表彰台を獲得して4戦すべてで加点してポイントリーダーにいるという、何か星野らしくないレースをしているね。まぁでもこれがGTレースの戦いだから、確実にポイントを重ねるということを続けていくよ。

富士のレースは燃料リストリクターを装着したことで、トップスピードが8〜9km/hは落ちてしまった。目標は6位だったから3位はすごく良くやったと思うね。24号車は軽いしタイヤもマッチングしていたから優勝するとは思っていたけど、ウチもマシンの仕上がり、タイヤの状況がすごくいい! ミシュランを履く1号車とはリストリクターやハンディウェイトなど同じような条件だったんだけど、タイヤのたれ具合などすごくマージンがあった。これは大きな意味を持つと思う。1号車と38号車はトップ争いを続けたこともあるけど、IMPULとブリヂストンのレーススタッフは良くやってくれた。JPもクルマのセットアップをしっかり仕上げてくれた。夏場のテストでも決勝レースを想定してしっかり仕上げていったことが今回の結果につながったね。テストではドライバーとエンジニアがミーティングしながら最終的にはドライバーがセットアップを決めるんだけど、これからも責任と自信を持ってタイヤを選んで欲しい。

富士の予選、Q1では最初からJPを起用するつもりだった。トップ8が進出できるQ2に残るためにはJPの力が必要だったから。シミュレーションでは予選8位ということだったんだけど、見事にJPがQ1を突破してくれたよ。それと今回スタートのラップで順位を落とした安田には、もっと自分の甘さを捨てて欲しい。レースには速い者だけしか生き残れないんだからね。GTで走る機会が少ないしフォーミュラにも乗ってないんだったら、もっと走れるS耐だっていいんだよ。もっともっと走って速さを見せて自分を追い込まないと。

そういえば今回からピットの中や周辺を改装して、見栄えが良くなった。ただ富士ではまだ途中段階。LED照明ももっと明るくなるし、パーテーションも裏から光を当ててカルソニックのブルーがもっと映えるようになるから、ぜひピットウォークなどでも確認して欲しいね。ずっと前からやりたかったことなんだけど、強いチームはピットも美しいものだと思う。クルマのショールームみたいなものなんだからさ、もっともっときれいにするよ。

鈴鹿のレースも燃料リストリクターとウェイトで正直苦しいけれど、予想している以上の結果を出してみんなで焼肉でお疲れさんといきたいね。人間を扱うのはとても難しいことだけれど、僕が一歩引くと成績が良くなってくる。さらに一歩下がって若手に仕事を振っていきたいね。そんな若手が順調に育っているんだし、僕はピットの一番後ろにいればいい。

それと毎年夏には、カルソニックカンセイさんの納涼祭に顔を出して、熱い社員さんたちと直接触れ合っているんだけど、みんなが一緒になって応援してくれるのは本当にパワーをもらえてありがたい。まだまだギラギラしているから、応援をよろしくお願いします!

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