カルソニックカンセイ・タイランド社
内装部品製造 アシスタントマネージャー
チャリット アピラックサンティクン
タイの生産ラインを
世界の拠点がサポート
カルソニックカンセイ・タイランド社は、バンコクの東に位置するチョンブリー県の、日系企業などの工場が数多く集中する工業地帯の一角にある。2001年の設立以来、アセアン地域での事業拡大の一翼を担ってきた。この地でチャリットは、クルマのインテリアの顔であるインストルメントパネルの部品生産を担当している。
「タイランド社では、タイで初めての発泡成形によるインストルメントパネルの製造を行っています。その生産ラインを設置するというミッションを私たちが遂行しました。世界中のカルソニックカンセイの拠点から情報を得て、さまざまなチームに協力してもらいながら、工程を設計し機械をセットアップ。たいへんな業務でしたが、その過程で多くのことを学び、ノウハウを蓄積することができました。働いている地域や場所はちがっても、カルソニックカンセイというひとつの大きなチームであり、私たちもその一員であることを強く実感したのです」。
チームの情熱を製品に注いで
チャリットは「私たちの製造する製品のすべてが、チームスピリットを表している」という。いつもチームで理想的な職場であることを目指して語り合い、ライン配置の修正、ツールや機械の改造など、生産効率の改善に向けて協力し合い意見を交換する。そうした想いは製品につながっていく。
「チームは、組織のパフォーマンスを向上させる原動力。物事を改善したいという情熱が、チームをひとつにします。私は、チームのメンバーからの提案を歓迎し、面白いアイデアを積極的に受け入れて、どうすべきかを話し合い実践しています。最近では、生産ラインを外部のサプライヤーから社内に移行させる大きなプロジェクトがありました。1ヵ月で完了させなければいけない急を要するもの。私たちは、チームとして100%以上の力を発揮しやり遂げることができたのです。私たちの生産ラインは、世界中にたくさんあるカルソニックカンセイのラインのうちのひとつにすぎませんが、私たちは常に製品に対して情熱を注いでいます」。
ひとつの部品がワールドワイドの
ブランド品質につながる
その持ち前の誠実さでチームのメンバーから信頼を集めるチャリットが、最も大切にしているのは「最高品質の製品を世界中のお客さまにお届けしたいと願うこと」。そして、そのための努力を惜しまない。日本に訪れる機会があった際も、積極的に新しい知識や技術を習得してタイに持ち帰り実践したという。
「自分たちの生産した製品が、世界中のお客さまのクルマに用いられていることを想像するとやり甲斐を感じます。私たちが製造した一つひとつの部品が、カルソニックカンセイというブランドの品質に貢献しています。世界が私たちにとってのステージ。腕の見せどころですね」と、少しはにかみながら微笑む。まっすぐ見据えた彼の眼には、しっかり広い世界が見えている。